この記事を読んで分かること☝
- 平屋二世帯住宅のメリット・デメリット
- 平屋の二世帯住宅がおすすめな理由
- 平屋の二世帯住宅を建てるために必要な土地の広さ
二世帯住宅というと2階建てで上下に分かれていたり、左右に分かれていたり、部分的に分かれているというのが、一般的ですよね。我が家は2階建てで上下完全分離型の二世帯住宅です。
この上下分離型の二世帯住宅で11年暮らしてみて、実は平屋の二世帯住宅が一番良いのではないかと感じています。
例えば
- 生活音の問題を気にする必要がない
- 荷物を運ぶのが楽
- 地震に強い
- 親世帯と子世帯が平等
平屋の二世帯住宅だと広い土地が必要だったり、建築費用が割高になったりしますが、それを差し引いても、平屋の二世帯住宅は良いですね。
もちろん2階建てや3階建ての二世帯住宅にも良さはありますが、この記事では平屋の二世帯住宅の良さを、私の実体験を踏まえ検証していきます。
これから二世帯住宅をご検討の方は、ぜひ、最後まで読んでみてください。
2012年にローコストハウスメーカーで二世帯住宅を新築。
二世帯住宅での生活(生活歴10年)しながら、最もローコストで理想の二世帯住宅が、どういうものなのか研究。
実際にローコストハウスメーカーで二世帯住宅を建てた経験とその後の生活の経験を活かし、二世帯住宅の情報を発信中。
一男一女の父親。
平屋の二世帯住宅 メリットは?
私は2階建ての二世帯住宅で暮らしているので、「平屋の二世帯住宅だったら良かったなぁ」と思うことがたくさんあります。
具体的に平屋の二世帯住宅は
- 生活音を気にする必要がない(2階⇒1階への音)
- 買い物の荷物を運ぶのが楽
- 2階だけ暑いという状況じゃない
- トイレやキッチン、浴室の配管が詰まりにくい
- 水道の水圧が強い
- 2階は庭がない(その代わり日当たりが良い)
- 地震に強い
といったメリットがあります。どれも私が二世帯住宅の2階で暮らしていて不便に感じていることです。
<生活音を気にする必要がない(2階⇒1階への音>
平屋のメリットは、これが一番大きいと感じますね。上下分離型の二世帯住宅で2階床の防音対策をどれだけ施工していても騒音がゼロになることはないです。
2階では床の音に配慮して生活しなければならないし、1階も常に音が聞こえているとストレスになりますよね。
平屋の二世帯住宅であれば、生活音を気にせず、ストレスなく日々の生活を送ることができます。
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<買い物の荷物を運ぶのが楽>
「1階⇒2階へ荷物を運ぶくらい大したことない」と思われそうですが、当然、1階の方が楽ですよね。我が家の場合、まとめ買いをするので、買い物に行った時はそれなりの量になります。
妻や子供たちは重いものを持たないので、重い荷物を2階へ運ぶのは私の役目ですね。長女(中学生)は、学校から帰ってきてカバンを玄関において2階にあがってくるので、長女のカバンを2階へ運ぶのも私の役目になっています。(これが結構重い)
荷物を運ぶ役割の私としては、「平屋だったら楽だろうなぁ」としばしば思うわけです。
<2階だけ暑いという状況じゃない>
完全分離型 二世帯住宅の2階は暑いです。普通の戸建ての2階段と違い二世帯住宅の2階はキッチンや浴室など熱源があるので、暑くなりやすくエアコンは効きにくいです。
一方、1階は熱源はあるものの屋根からの熱がないのでエアコンが効きやすいです。
これだけ暑さが違うと、1階と2階で電気の使用量も違うわけですが、電気代の支払い割合で揉める可能性もあるため、できれば親世帯と子世帯が同じ環境を造ることができれば、そういった揉めごとも起きないですよね。
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<トイレやキッチン、浴室の配管が詰まりにくい>
2階のトイレやキッチン、浴室の排水配管は長いので詰まりやすいです。特に夏場は排水の温度が暖かくなるので、雑菌が繁殖して詰まりの原因になります。
- お風呂のお湯がなかなか排水できない(時間がかかる)
- キッチンに排水を流すと「ごぼごぼ」という音が発生する
- トイレが詰まりやすくなる
など、2階の排水配管は難しいです。定期的に配管洗浄も必要なため、メンテナンス費用もかかりますよね。
あとは排水を流した時の音も気になるところです。二世帯住宅のトラブルの原因として「2階が流す排水の音が1階で気になる」ケースがあります。
平屋の二世帯住宅であれば、配管も詰まりにくいし排水音のトラブルも防ぐことができます。
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<水道の水圧が強い>
1階と2階で比較すると2階はどうしても水道の水圧が低くなってしまいます。水道の契約を2つに分けて水道管も世帯毎に分けている場合ならまだ良いですが、水道管が1本の場合、キッチンを使用する時間や入浴の時間帯は、2階の水圧が弱いですね。
特に浴室のシャワーの水圧が弱くなるとストレスを感じます。
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<地震に強い>
上下分離型の二世帯住宅は、2階に重量物(キッチンや浴室)が設置されています。もちろん家自体、耐震性を考えた構造にはなっていますが、いざ、地震が発生すると不安になります。
平屋の二世帯住宅であれば、2階がないので安心感がありますよね。
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平屋の二世帯住宅 デメリットは?
平屋の二世帯住宅にメリットがたくさんあることは分かりましたが、デメリットはどうでしょうか。
- 広い土地が必要
- 土地の価格によって固定資産税が高額になる
- 建築費用が高額になる
- メンテナンス費用が高額になる
<広い土地が必要>
我が家は、上下分離型の2階建て二世帯住宅で、施工面積は約49坪(1階+2階)です。1階部分の面積は約23坪ですね。
駐車場や庭のスペースを考え50坪の土地に2階建ての二世帯住宅を建てていますが、平屋にするなら70~80坪ほどの広さの土地がほしいですね。
仮に土地の坪単価が40万円だとすると
坪単価40万円×80坪=3,200万円です。予算のことを考えると郊外に平屋の世帯住宅を建てるという選択肢になりますね。
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<土地の価格によって固定資産税が高額になる>
広い土地が必要になれば、それだけ土地の固定資産税も高くなります。資産性ということを考えれば、価格の高い土地という選択肢も良いですが、資産性ではなく暮らすこと重視の場合、固定資産税が高額というのは家計にかなり負担です。
我が家の土地は、50坪で購入した時の金額は、2,100万円(坪単価42万円)です。毎年の固定資産税は建物の分も含め、210,000円程かかっていています。
固定資産税のことを考えても平屋の二世帯住宅を建てるなら、土地価格の低い郊外ということになりますね。
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<建築費用が高額になる>
平屋は建築費用が2階建てと比較して高額になりやすいです。理由は
- 基礎が大きい
- 屋根が大きい
- 外壁の面積は変わらない
- 間取りが複雑になりやすい
建築費用最優先で二世帯住宅を検討するなら総2階造りの間取りですね。
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<メンテナンス費用が高額になる>
家は建てたら終わりというわけではなく、定期的なメンテナンスが必要です。設備関係(給湯器やトイレなど)は平屋も2階建てもメンテナンス費用は変わりませんが、大きく変わるのは防蟻処理ですね。つまりシロアリ対策です。
防蟻処理は施工業者によって違いますが、保証期間が5~10年となります。そして防蟻処理の費用は基礎の広さによって変わります。
防蟻処理の費用は、㎡当たり2,000~3,000円で2階建ての我が家の場合、
74㎡(1階部分の面積)×2,000円/㎡=148,000円です。
我が家と同じ面積の平屋を建てた場合、1階部分の面積が2倍になるので
148㎡(1階部分の面積)×2,000円/㎡=296,000円です。
5年おきに防蟻処理を実施すると結構な金額差になりますね。
【タマホームのシロアリ対策】防蟻処理費用の比較・まとめ - 大器晩成を信じて
平屋の住宅は増加している
平屋の住宅は増加傾向にあり、10年度は6.19%だったが19年度には10.72%まで上昇しています。
それに合わせて各ハウスメーカーも平屋住宅に力を入れているので、平屋の二世帯住宅も検討しやすい状況になっています。
※引用元:住宅産業100のキーワード
平屋の二世帯住宅 間取り
一条工務店の二世帯住宅|性能を追求する住宅メーカー【一条工務店】
- 子世帯:3LDK(青)
- 親世帯:2LDK(オレンジ)
- 延床面積:約182㎡(約55坪)
かなり理想的な造りですね。プライバシー対策が万全です。ただ、延床面積が55坪なので、この家を建てようとすると70~80坪ほどの広さの土地が必要ですね。
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土地があるなら平屋の二世帯住宅を選択肢に
この記事では平屋の二世帯住宅についてまとめていますが、書けば書くほど平屋の二世帯住宅はメリットが大きいと感じます。
平屋の二世帯住宅は、近居に近い感覚ですね。プライバシーの観点で考えるとプライバシー対策がしっかりできている順に
- 平屋の二世帯住宅
- 左右分離型の二世帯住宅
- 上下分離型の二世帯住宅
- 部分共有型の二世帯住宅
- 同居型の二世帯住宅
ですね。二世帯住宅で親世帯と子世帯がうまくやっていけるかどうかは、プライバシー対策にかかっていると言っても過言ではないです。
プライバシー対策が不足している場合は、親世帯と子世帯との間でルールを決めて問題を回避するわけですが、平屋の二世帯住宅であれば、二世帯というより近居に近いので生活のルール決めも最低限で良いですね。
土地の問題や費用の問題もありますが、これから二世帯住宅をご検討の方は、平屋の二世帯住宅を検討してみてはいかがでしょうか。
以上、最後までお読みいただき、ありがとうございました。