この記事を読んで分かること☝
- 地震が発生した時の二世帯住宅の状況(体験談)
- 地震を想定した二世帯住宅の建築場所
- 二世帯住宅の地震対策
2024年1月1日に大きな被害をもたらした能登半島地震が発生しました。我が家は中部地区で震度4の揺れでした。
正月ということもあり、私が家で昼寝をしていたタイミングで起きた地震ですが、震度4でも正直かなり動揺しましたね。
というのも、我が家のある中部地区は、南海・東南海地震がいつ発生してもおかしくない地域と言われ続けているため、私がまず思ったことは「ついに来たか」ということでした。
当時の私の行動は
- 自分の部屋で昼寝中にスマホの地震警報がなった
- すぐに起き上がったけど、ドキドキして状況が分からない
- 家族で長男だけが外出していることに気付いた
- 長男に電話をしようとしたけど、動揺して電話がかけられなかった
- 少し落ち着いて長男に電話(無事を確認)
- 家の中にいる妻と長女の状況を確認(長女はすごく怖がっていた)
- 1階で暮らす親世帯の状況を確認(無事を確認)
- テレビで地震の状況を確認
簡単に書くとこんな感じです。
我が家は二世帯住宅で高齢の親世帯がいるため、地震への備えもしっかりしなければと感じました。
今回は、地震が発生した時の二世帯住宅の状況を説明しつつ、これから二世帯住宅を検討される方の参考になることを書かせていただきます。
2012年に年収470万円ながらローコストハウスメーカーで二世帯住宅を新築。現在、二世帯住宅での生活歴10年。(継続中)
実際にローコストハウスメーカーで二世帯住宅を建てた経験とその後の生活の経験を活かし、二世帯住宅の情報を発信中。
一男一女の父親。
震度4 二世帯住宅の揺れは
二世帯住宅で暮らすようになって過去にも何回か地震は経験しましたが、震度4の地震は初めてでした。
横揺れが結構な時間続きましたが、「家が壊れてしまう」という感じではなかったです。二世帯住宅の場合、2階にもシステムキッチンや冷蔵庫など重量物が置いてあるので、耐震的にどうかと思う部分はありましたが、特に問題はありませんでしたね。
ただ、冒頭にも書かせていただいた通り、スマホの警報音と揺れに動揺してしまい長男への電話もままならなかったですし、一歩も動くことができず、ただしゃがみこんでいました。
スマホの警報音は、逆に行動はできなくなる
私は自分のスマホと会社から支給されているスマホの2台を所持しています。今回の地震では、昼寝の最中に2つのスマホがけたたましく警報音を鳴らしたので、「地震が来るから身の安全を・・」というよりは、とにかくびっくりするだけで何もできませんでした。
自分では、地震などが発生しても冷静でいられると普段から思っていましたが、まったくダメでしたね。
スマホの警報音は、危機感を伝えるための音とは思いますが、逆に思考停止になってしまうので、できれば改善してほしいところです。
地震発生時の行動(二世帯住宅で)
地震が発生した際、まずは出かけている長男に電話をして無事であることを確認しました。すでに書かせていただいた通り、動揺してうまく電話をかけることができず、たかだかスマホで電話をするだけなのに数分かかってしまいました。
その後、自分の部屋からリビングへ行き、妻と長女の無事を確認しました。長女は現在中学生ですが、かなり怖がっていましたね。
とりあえず、我が家の無事を確認してから、1階で暮らす親世帯の様子を見に行きました。親世帯も70代でまだ普通に動けるので、問題なかったですね。
例えば、もし親世帯と離れて暮らしてしたら、電話で安否を確認することになりますが、年配の方はなかなかスマホを使用しないので、連絡が取れないということも考えられます。親世帯と子世帯で離れて暮らしている方は、地震の際の連絡方法を決めておいた方が良いですね。
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中部地方は東海 東南海地震が気になる
私は中部地区で40年以上暮らしていて、私が子供の頃から「この地域は大地震が来る」と言われ続けています。子供の頃から言われ続けているので、地震がくると「いよいよ来たか」という気持ちになります。
我が家は11年前に建てた二世帯住宅で、耐震基準に適合しているので、耐震性は問題ないと思っていますが、今回の能登半島地震では、耐震基準を満たした住宅も倒壊しているとのニュースもあり、単純に耐震性だけの問題ではないことが分かっています。
耐震基準を満たした住宅の倒壊原因は、2020年頃から能登半島で繰り返し起きている地震によるダメージが蓄積し、住宅の耐震性が落ちたのではないかと言われています。
能登半島地震、震源浅く激しい揺れ 規模は「阪神」超え - 日本経済新聞 (nikkei.com)
耐震診断の必要性も言われているので、タイミングを見て我が家も耐震診断を考えなければならないと感じています。
二世帯住宅を建てるなら学校に近くが良いか
能登半島地震では今もたくさんの方が、避難所暮らしを強いられています。二世帯住宅の場合、高齢の親世帯が一緒に暮らしているケースも考えられるので、避難所への距離は近い方が良いです。
つまり、二世帯住宅を建てるなら、小学校や中学校など学校の近くが良いです。我が家の場所は、小学校から徒歩1分のところにあり、何かあってもすぐに避難所である学校へ行くことができます。
また、小学校が近くにあると子供の通学時の危険も少なくなるので、地震対策&子育ての両方でメリットがあります。
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被災した際にライフラインを確保する方法はあるのか
能登半島地震のニュースを見ているとライフラインの被害が大きいことがわかります。水道水や下水、電気やガス、通信ネットワークですね。
特に飲み水や電気は、生活に直結するため、この2つのライフラインが停止してしまうとすぐに困ってしまいますし、被災地でインタビューを受けられている方も口を揃えて話をしています。
以前、私が町内の防災訓練に参加した際、飲み水と電気について、対策の説明を聞きましたので、少し紹介させていただきます。
<飲み水の対策>
地震に備えた飲料水の確保としては
- ミネラルウォーターの備蓄(ペットボトル)
- ボトルタイプのウォーターサーバーのボトルを備蓄
- 災害用の飲料水製造装置の設置
などがあります。ミネラルウォーターやウォーターサーバーのボトルについては、誰でも目にしたことがあると思いますので、説明は不要ですね。
最後に記載した「飲用水造水装置って何?」という方が多いと想定されるので、これについてご説明させていただきます。
下の画像は水道機工という会社が販売している飲料水造水装置です。
非常用造水機|製品情報|水道機工株式会社 (suiki.co.jp)
この装置(製品名:トレスキュー)は、汚れた水をきれいにする装置でRO膜(逆浸透膜)で水処理するところがポイントですね。RO膜(逆浸透膜)というのは、海水を淡水化したりウォーターサーバーの水を造るために使用されている技術です。
分かりやすく書くと水に含まれている不純物を取り除く技術ということです。
トレスキューは、海水や池の水から飲料水を造水することができるので、災害時の飲料水を確保するには良い装置ですね。
ただ、個人が購入できるような価格ではない(数百万円)ので、例えば町内や村、役所などで備えておく感じですね。(高級車1台分くらいです。)
<電気の対策>
飲料水と並んで電気がないと日々の生活がままならないです。震災時の電気供給対策としては
- 太陽光発電
- 蓄電池
- カセットガス式 発電機
などがあります。被災しても自宅が無事であれば、太陽光発電+蓄電池は有効ですね。ただ、自宅が被災してしまうとどうしようもありません。
以前、私の暮らす町内で防災訓練があった時、避難所の小学校でカセットガス式 発電機がありました。実際に発電するところを見学しましたが、カセットコンロに使用するようなガスボンベで発電していたのでちょっと衝撃を受けました。
価格は発電能力によって違いますが、10万円から40万円ほどです。小型のものであれば一般家庭でも購入できる金額なので、検討してみても良いですね。
ポータブルガス発電機|三菱重工サーマルシステムズ株式会社 (mhi-mth.co.jp)
二世帯住宅の地震対策
二世帯住宅の場合、2階にキッチンや浴室、冷蔵庫など重量物が設置されているので、普通の戸建てよりも地震対策を入念に考えたいです。
そして被災した場合も年配の親世帯が一緒に暮らしているため、親世帯のことも考えた準備も必要ですね。
<二世帯住宅の新築検討に関して>
- ハザードマップで被災予測を確認して新築する場所を検討する
- 二世帯住宅は総2階造りで検討する
- 万が一の時、避難しやすいように避難場所(小学校など)の近くで検討する
特に総2階造りは耐震性や耐久性が向上する上、建築コストも抑えることができるのでおすすめです。
耐震基準を守るためにも、家には必ず耐力壁が設置されていますが、耐力壁の位置が1階と2階で合致していると耐震性がより高くなります。
総2階造りの二世帯住宅は、耐震性や耐久性以外にもコストメリットもあるため、これから二世帯住宅をお考えの方は、総2階造りを検討してみてはいかがでしょうか。
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<二世帯住宅の地震の準備>
- 飲料水の備蓄
- ご近所さんとの関係作り(子世帯が不在の時に協力してもらえるような)
- モバイルバッテリーの用意
- 可能であればカセットガス式 発電機の用意
- 常備薬を持ち出せる用意
- 食料の用意
- カセットガスコンロ+スープなど
ご近所さんとの関係作りは面倒な側面はありますが、いざという時には助けになってくれることもあるので、二世帯住宅ではしっかり対応しておきたいところですね。
日本の場合、どこで暮らしていても大きな地震に遭遇する可能性があります。準備をしておけば必ず大丈夫というわけではないですが、二世帯住宅の検討段階から大きな地震を想定して、検討することが大切ですね。
以上、最後までお読みいただき、ありがとうございました。