この記事を読んで分かること☝
- 二世帯住宅にネガティブ情報が多い理由
- ネガティブ情報の内容と本質
- 二世帯住宅のネガティブ情報を真に受けてはいけない理由
二世帯住宅を検討していると次から次へと出てくる二世帯住宅のネガティブ情報。これまでネガティブ情報により二世帯住宅の建築を断念された方もたくさんいると想定されます。
私は二世帯住宅で11年暮らしていて、良い部分も悪い部分も経験してきました。「あぁ~二世帯住宅しんどい」と思うこともあれば、「二世帯住宅で良かったぁ」と思うこともたくさんあります。
だからネット上のネガティブ情報だけを受けて二世帯住宅を建てるのかどうか決めてしまうのは、もったいないような気がしています。
もちろん私もすべての人に二世帯住宅が向いているとは言いません。でも、「二世帯住宅で暮らした方が良いのでは?」と感じる人もいるので、この記事では口コミに対して私の経験を踏まえ解説させていただきます。
これから二世帯住宅をご検討の方は、ぜひ、最後まで読んでみてください。
2012年に年収470万円ながらローコストハウスメーカーで二世帯住宅を新築。現在、二世帯住宅での生活歴10年。(継続中)
実際にローコストハウスメーカーで二世帯住宅を建てた経験とその後の生活の経験を活かし、二世帯住宅の情報を発信中。
一男一女の父親。
ネガティブ情報は目立つ
二世帯住宅に限らずですが、ネット上ではネガティブ情報が圧倒的多数を占めるので、必然的に目立ってしまいます。
なぜネガティブ情報が圧倒的多数を占めているのかというと、二世帯住宅でうまく生活できていたり、普通に生活できている人は、口コミを書かないからです。
中には情報提供ということで、良い情報の口コミを書かれる方もいますが少数派ですね。満足していたら口コミを書こうなんてなかなか思わないです。
一方、ネガティブな口コミを書く人は、不満があってそのストレスによるエネルギーを口コミという場で放出しているわけです。
だからネット上のネガティブ情報だけでは、二世帯住宅の良し悪しは分からないですね。
【完全分離型 二世帯住宅の末路を考えてみる】資産価値は無視して二世帯住宅が朽ちるまで住み続ける - 大器晩成を信じて
二世帯住宅に関するネガティブ情報(口コミ)
ここでは実際に口コミなどで書かれている二世帯住宅のネガティブ情報に対して、私の経験談も含めながら解説させていただきます。
ネガティブ情報を見る時に大切なことは客観的に判断することです。一方の側面から見るのではなく、多角的に見ることが大切です。
口コミ1:親世帯からの干渉がひどくて疲れる
親世帯から子世帯への干渉としては
- 子育ての方針やしつけ
- 食事の時間
- 就寝や起床の時間
- 買い物の頻度
- ゴミの捨て方
などなど挙げればきりがないです。実際に我が家で発生したことは、子供(孫)の就寝や起床の時間、食事の時間などは親世帯から指摘を受けたことがあります。
二世帯住宅で暮らす方の性格も関係しますが、間取りの造り方やルール決めで対応できる部分も多いです。
口コミ2:気の休まる時間とスペースがない
完全同居型の二世帯住宅や部分共有型の二世帯住宅で起きる問題ですね。この口コミは子世帯のお嫁さんに多いですが、同居型の二世帯住宅の場合、実は親世帯も同じことを思っていたりします。
完全分離型にするか、部分共有型でも共有部分を最小限にすることで対策可能です。
我が家は完全分離型の二世帯住宅で親世帯と顔を合わせることも少ないので、妻はいつもくつろいでいます。(くつろぎすぎてなかなか動かない時もありますが)
【二世帯住宅で10年暮らした結論⇒完全分離型一択】同居型、部分分離型、完全分離型のメリット・デメリットを解説 - 大器晩成を信じて
口コミ3:生活費の負担で揉めた
二世帯住宅を新築して暮らしていると、住宅ローンの支払い、固定資産税の支払い、光熱費の支払い、NHK受信料の支払い、電話はインターネットの支払い、食費などなど、お金を支払うことが多いです。
実際に暮らし始める前は、家族だからという理由でお金に関するルールが曖昧になりがちですが、これはきちんと決めておいた方が良いですね。
特に同居型の場合は、揉める可能性が大きいです。
完全分離型でも光熱費の契約を一つにしている場合は注意が必要です。
【体験談】「二世帯住宅のメリットはお金と子育ての援助」二世帯住宅で10年間暮らした実態を公開 - 大器晩成を信じて
口コミ4:無駄なスペースができてしまった
完全分離型や部分共有型の場合、親世帯が不在になった時、必ず無駄なスペースができてしまいます。
確かに将来無駄なスペースはできますが、でも親世帯が不在になるまでの間は、その無駄なスペースのおかげでプライバシーの守られた生活ができていたわけです。
断片的にみれば無駄なスペースのように感じますが、長い間役割を果たしてきたスペースなので、単純に無駄なスペースとは言えないですね。
将来、無駄なスペースができるのは避けたくて、でも二世帯住宅としてプライバシーの確保もしたい場合は、賃貸併用型の住宅がおすすめですね。
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口コミ5:家を売ろうと思っても売れなかった
完全分離型や部分共有型の二世帯住宅は大きな上、キッチンや浴室も2つあるため、普通の家族が購入するには無駄が多すぎるため、中古住宅として販売しにくいです。
二世帯住宅なわけですから、二世帯住宅を求めている人にしか需要がないですよね。そういう状況だからなかなか買い手が見つからないのは当然です。
だったら「同居型二世帯住宅で良いのではないか」と考えそうですが、個人的に同居型の二世帯住宅は二世帯住宅の要件(プライバシー対策など)を満たしていないと考えているので、将来のことを考えて同居型にするのはおすすめできません。
「何のための二世帯住宅なのか」この視点が基本です。
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口コミ6:相続でもめた
お金の絡むことは最初にきちんと決めておく必要があります。仮に仲の良い兄弟や姉妹であったとしても、それぞれに家庭を持っていれば、兄弟姉妹の意向だけでなく、その配偶者の意向もあるので、将来のことを想定して話し合っておきましょう。
これは我が家の親戚であった話ですが、
「親世帯と長男夫婦が二世帯住宅を建てる⇒財産としての土地はすべて子世帯(長男夫婦)が貰う⇒その代わり親の老後の面倒はすべて見る」
これは一つの例ですが、二世帯住宅を建てる前に兄弟でしっかり決め事をしておくことが大切です。
【我が家は二世帯住宅による相続税対策の対象外⁉】資産3,600万円以下の場合は、相続税対策を考える必要がない理由 - 大器晩成を信じて
口コミ7:介護に疲れた
「将来、義両親の介護をみなければならないので二世帯住宅は嫌だ」という口コミもよく見かけますね。
前提として、最近は両親の介護を実子がみることが多くなっています。つまりお嫁さんではなく息子が両親の介護をみるケースが多くなっているということです。
二世帯住宅で親世帯と子世帯が近くに住んでいるから実子が介護をみることができるわけで、離れて暮らしている場合は、お嫁さんの協力を得るケースが多くなります。
我が家の親世帯は、まだ介護が必要な状況ではないですが、親世帯に関わることはほとんど私が対応しています。
これがもし離れて暮らしていたら、妻にお願いすることがもっと増えると感じています。
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二世帯住宅のネガティブ情報は選択肢を狭めてしまう
二世帯住宅のネガティブな口コミは、偏った見方が書かれていることが多いため、客観的に判断することが大切ですね。
親世帯と子世帯の関係性や二世帯住宅にかけることのできる予算など、まったく同じ条件の人はいないです。ネガティブな口コミの考え方は、「そういう意見があるから二世帯住宅を建てるのはやめよう」ではなく「そういう意見があるからどういう二世帯住宅を建てるのが良いか」を考えるきっかけにすることです。
ネガティブな口コミをすべて正面から受け止めていては、二世帯住宅を検討することができなくなってしまいます。
【二世帯住宅を建てる前にやるべきこと】まずは親世帯の近くで暮らしてみて様子を見る - 大器晩成を信じて
どうしても二世帯住宅に不安な方は、まず試しに親世帯の近くで暮らして様子を見るのも一つの手です。
いきなり二世帯住宅だとお互いに「こんなはずじゃなかった」という後悔が出てきてしまうかもしれません。二世帯住宅の前に近くで暮らしてみて二世帯住宅を建ててやっていけるのか、確認するということですね。
【二世帯住宅を建てる前にやるべきこと】まずは親世帯の近くで暮らしてみて様子を見る - 大器晩成を信じて
自分の家族に合った二世帯住宅を選ぶ
ネガティブな口コミは二世帯住宅検討のヒントになります。
- 親世帯からの干渉が疲れる⇒暮らし始める前にルールを決める
- 気の休まる時間とスペースがない⇒プライベート空間を作る
- 生活費の負担でもめた⇒お金のルールをきちんと決める
- 無駄なスペースができてしまった⇒将来的なことを想定して間取りを考える
- 家を売ろうとしても売れなかった⇒賃貸併用型の住宅を考える
- 相続でもめた⇒事前に兄弟姉妹で話し合って決めておく
- 介護につかれた⇒介護が必要になった時のことを想定して夫婦で話し合う
ネガティブな口コミの活用方法は、そのネガティブな口コミの状況にならないために何が必要なのか考えることです。
ネガティブな口コミをみて「二世帯住宅は嫌だ」と決め込んでしまうのではなく、どうやったら揉め事の発生しない二世帯住宅を建てることができるのか、この考え方が大切ですね。
これから二世帯住宅を検討される方は、たくさんのネガティブな口コミを目にすると思いますが、色んな角度からその口コミを考えてみて二世帯住宅の検討に役立ててみてはいかがでしょうか。