この記事を読んで分かること☝
- 二世帯住宅のメリットは「資金面」と「子育て面」のみ
- ネット上のメリット情報を気にすべきでない理由
- 二世帯住宅でルール作りが重要な理由
二世帯住宅というとデメリットやネガティブな情報が、クローズアップされることが多いですが、実際には、メリットもあるしポジティブな考え方もできます。
「二世帯住宅を建てる」と決まったのであれば、後ろ向きな考え方をしていても建設的ではありません。
「メリットを最大限に引き出す」二世帯住宅での生活を考えてはいかがでしょうか。
人は普通にしているとネガティブな考えに寄りがちですが、あえてポジティブな思考をすることは、二世帯住宅での生活をうまく送るために必要なことです。
大切なことは、「ネガティブな考え方では、うまくいくこともうまくいかなくなる」ということです。これは私が二世帯住宅で10年間暮らして実感していることです。
では、二世帯住宅で暮らすと一体、どういったメリットがあるのか、私の実体験をもとに説明していきます。
2012年に年収470万円ながらローコストハウスメーカーで二世帯住宅を新築。現在、二世帯住宅での生活歴10年。(継続中)
実際にローコストハウスメーカーで二世帯住宅を建てた経験とその後の生活の経験を活かし、二世帯住宅の情報を発信中。
一男一女の父親。
実際に経験して感じた二世帯住宅のメリットは、大きく分けて2つ
実際に二世帯住宅で10年暮らしてみて、下記2つが二世帯住宅のメリットと感じています。
・資金の援助⇒住宅購入資金や教育資金など
・子育ての援助⇒共働き世帯
二世帯住宅の基本的なメリットは、この2つです。それでは1つずつ詳しく見ていきます。
資金の援助
これは2つあって「家の新築費用」と「生活の費用」
「家の新築費用」
- 住宅ローンと固定資産税は、折半
- 新築時の自己資金は、親世帯
- 家のメンテナンス費
賃貸と違い一戸建ては、唐突にメンテナンスのお金が必要になることがあります。
子世帯にとっては、子供のことにお金のかかるタイミングで家のメンテナンス費用がかかったりと出費が重なるケースもありますが、そういう時は、親世帯に頼ります。
「生活の費用」
日々の生活費は、完全分離の二世帯なので、別々です。ただ、費用面で助けてもらったことはたくさんありますね。その中で、よく覚えているのが、子供の幼稚園の費用です。その当時は、幼稚園は無償化ではなく、1人30,000円ほどかかっていました。我が家の子供は、2歳違いなので、2人同時に幼稚園です。
単純に6万円ですね。
若夫婦にとって、毎月幼稚園代として6万円の支出はかなり厳しかったので、親世帯に半分出してもらいました。多分、それがなかったらやっていけなかったと思います。
日々、生活していると思いがけない出費があり、そういう時の保険?(言い方よくないですが)として、二世帯住宅で一緒に暮らすメリットはあります。
※親世帯の財政状況にもよりますが
子育ての援助
- 幼稚園 預かり保育のお迎え(毎日)
- 幼稚園の春休み中(預かり保育がないため)の面倒
- 小学校の長期休みのお昼ご飯
- 小学校でケガや病気をした際のお迎え
- 片方の子供が入院した時のもう一人の子供の面倒(子供二人とも幼稚園に入園する前)
こうやって振り返ってみると結構、助けてもらっていますね。
我が家は、夫婦共働きなので、夏休みの昼ご飯は悩みます。最近は、子供達も大きくなって、お昼ご飯は自分たちで作って食べているようですが、時々、親世帯で食べさせてもらっているようです。
二世帯住宅のデメリットは、こちらの記事にまとめています。
⇒二世帯住宅のデメリット。二世帯住宅をオススメできない7つの理由
ネット上の二世帯住宅のメリット情報は、メリットではない?
他にもネット上では
- 皆で仲良く暮らすと面白い
- 相続税の優遇を受けることができる
- 家事をやってもらえる
- 建築コストを抑えることができる
- 別々に暮らすより光熱費を抑えることができる
などが、二世帯住宅のメリットとして、上げられるケースが多いですが、実際どうなんでしょう。
個人的には、私が上げた2つ以外は二世帯住宅 特有のメリットとは感じません。
<皆で仲良く暮らすと面白い>
別に二世帯住宅である必要ないですよね。
例えば、近郊でもいいわけですし、二世帯住宅のメリットという感じではないです。確かに、我が家も子供が小さい頃は、親世帯と皆で動物園などに出掛けて面白かったですが、二世帯住宅じゃないとダメということはないです。
「近くに住んでいるのだから皆で仲良くしよう」という考え方は、二世帯住宅で失敗する原因になります。
二世帯住宅でうまくやっていくためのポイントは、親世帯と子世帯の距離感です。近くにいるからこそ、仲良くする必要はないですね。
⇒二世帯住宅の生活で大切なことは「皆で仲良くしようと思わないこと
<相続税の優遇を受けることができる>
親の土地に二世帯住宅を建てた際、土地や建物を相続するのに相続税の優遇を受けることができるかも、と言う話ですね。
この相続税の優遇についてですが、ご両親の資産(土地)を含めて3,600万円以下の場合は、そもそも相続税がかかりません。
例えば、ご両親の土地が都心にあるとか、広大な土地を持っている場合であれば、相続税対策として、二世帯住宅という選択肢はありえますが、ほとんどの方は考える必要ないです。
⇒土地を含め資産3,600万円以下の場合は、相続税対策を考える必要がない理由
<家事をやってもらえる>
世の中の奥様方、家事をやってもらえる、というのは、本当にメリットですか?
個人的には、そこには嫁姑問題の原因しかないように感じていますが。
嫁がバリバリのキャリアウーマンで一切、家事をやらない人であれば、メリットとは思いますが、自分で家事をやる人にとっては、やり方の違う人が、キッチンを利用するのは嫌ですよね。
うちの嫁さんもこれは絶対に嫌がります。私がキッチン触るのも嫌がるくらいなので。
<建築コストを抑えることができる>
これは捉え方ですね。確かに家を2軒建てることを考えれば、建築コストは安いと思います。でも二世帯住宅は、家2軒とは違いますからね。
逆に二世帯住宅といえども家1軒なので、単純に家の価格だけで考えれば、割高かもしれないです。
二世帯で近くに住みたい人にとっては、家を2軒建てるより、コストを抑えることができる、と言う話でしょうか。
<別々に暮らすより光熱費を抑えることができる>
これ、意味が分からないです。
光熱費が一つだから基本料金が安くなるということでしょうか。実際に二世帯住宅で暮らして分かりましたが、そんなことはないです。
電気や水道などは、使用量が増加すると単価が高くなっていくシステムなので、基本料金が一つでも逆にトータルの金額は高くなります。詳しくは、下記の記事をご覧ください。
それに光熱費を一緒にすることは、もめ事の原因になるため、私は光熱費を分けることをお勧めしています。
「ルールを決める」ことが、二世帯住宅の生活で最も重要
10年間、実際に二世帯住宅で暮らしてみて感じたメリットを説明させていただきました。ポイントは、「お金」と「子育て」です。
メリットの裏には、当然、デメリットもありますが、大切なことは、メリット、デメリットを確認して知識を得るだけではなく、そのメリット・デメリットをどう活用するか。
要するに、メリット・デメリットをもとに、二世帯住宅での生活において、いかにルールを決めるかが重要です。
例えば、完全分離型 二世帯住宅のルールとして
- お互いのエリアには、許可なく入らない
- 子育て方法には、口を出さない
- お互いのライフスタイルは尊重する
- イベント以外で子供に物を買い与えない
- 文句がある時は、陰口を言わず本人に言う
まぁこれは、今、私が思いついたことを書いただけですが、こういうルール作りは非常に重要です。このルール作りは、子世帯、親世帯、両方にメリットがあります。
例えば、
「イベント以外で子供に物を買い与えない」
というルールですが、親世帯としては、こういう明示されたルールがないと、買い与えて良いのかどうか、分からないわけです。悩むわけですね。
そういう意味でも、ルールをはっきりさせておくことは、お互いにストレスを回避するために重要です。
【二世帯住宅のネガティブな口コミは信用すべき⁉】口コミ情報を鵜呑みにしてはいけない理由を解説 - 大器晩成を信じて
ルール作り次第で二世帯住宅での生活は楽しめる
ルール作りが曖昧だと、親世帯と子世帯の関係性が微妙になりますが、しっかりルール作りをできると、二世帯住宅での生活は思いのほか面白いですよ。
特に孫とおじいちゃん、おばあちゃんとの関係は見ていて、感心を惹かれます。核家族にはない関係なので、二世帯で暮らすことは、子供の成長にも影響があります。
現在、我が家の子供たちは、15歳の長男と12歳の長女ですが、二人とも気遣いのできる人間に育っています。
⇒二世帯住宅はデメリットだらけ⁉間取りとルールを工夫すれば、二世帯生活は面白い!
特に新型コロナが流行してからは、お年寄りに新型コロナを移してはいけないという意識が自然と芽生え、日々意識しています。
客観的に見ても優しく育っているように感じます。
親世帯と子世帯が、ルールをしっかり決めることのできる関係性なら、二世帯住宅という選択肢も悪くないですよ。
これから二世帯住宅を検討される方にオススメ記事を2つご紹介させていただきます。ぜひ、読んでみてください。