この記事を読んで分かること☝
- 完全同居型のメリット・デメリット
- 部分共有型のメリット・デメリット
- 完全分離型のメリット・デメリット
- ローコストの完全分離型がオススメな理由
私は10年前から完全分離型の二世帯住宅で暮らしています。
実際に経験してみて分かりましたが、完全分離型でも難しいのに、部分共有型や同居型で親世帯と子世帯がストレスなく暮らすことは、ほぼ不可能だと感じています。
当然ですよね。親子でも家庭内で喧嘩や問題が起きるのに、他人同士が一緒に暮らして何も問題が起きない方が不思議なくらいです。
ここでは私の経験も踏まえ、二世帯住宅のタイプ別にメリット・デメリットを解説させていただきます。
二世帯住宅を検討される際、家のタイプをどうするか、費用や家を建てた後の生活を考えながら、悩まれている方も多いですよね。
一般的に二世帯住宅のタイプというと下記の3パターンがあります。
- 完全同居型 二世帯住宅
- 部分共有型 二世帯住宅
- 完全分離型 二世帯住宅
この中から、「予算」「家族の関係性」「土地の広さ」などを考え決めるわけです。
先に結論を書かせていただくと
第一候補:完全分離型
第二候補:玄関共有型
です。それ以外のパターンについてはおすすめできません。
この記事では、その理由を解説していますので、二世帯住宅のタイプでお悩みの方は、ぜひ最後までお読みください。
2012年に年収470万円ながらローコストハウスメーカーで二世帯住宅を新築。現在、二世帯住宅での生活歴10年。(継続中)
実際にローコストハウスメーカーで二世帯住宅を建てた経験とその後の生活の経験を活かし、二世帯住宅の情報を発信中。
一男一女の父親。
- 二世帯住宅のタイプ毎(同居、部分共有、完全分離)の 割合は?
- 完全同居型 二世帯住宅のメリット・デメリット
- 部分共有型 二世帯住宅のメリット・デメリット
- 完全分離型 二世帯住宅のメリット・デメリット
- 二世帯住宅を検討する場合、最後まで「完全分離型」を諦めてはいけない
二世帯住宅のタイプ毎(同居、部分共有、完全分離)の 割合は?
下のグラフは、エニワン社が二世帯住宅を建てた人から、二世帯住宅のタイプを調査したアンケート結果です。(1,097人)
アンケート結果は
- 完全同居型:31.3%
- 部分共有型:43.4%
- 完全分離型:25.2%
私の感覚では、もっと完全分離型が多いと思っていましたが、完全同居と部分共有で約75%を占めています。
では、なぜそれぞれのタイプを選んだのか、タイプ別に選定理由を考えることにします。
【令和最新情報!】2年以内に二世帯住宅を建てた1,097人の本音!建ててわかった二世帯住宅のメリット・デメリットとは…!?|エニワン株式会社のプレスリリース
引用元:エニワン社
完全同居型 二世帯住宅のメリット・デメリット
メリット
- 建築の初期費用を抑えることができる
- 光熱費や機器のランニングコストを抑えることができる
- 狭い土地でも建てることができる
- 将来、一世帯となった時に無駄がない
- 部分共有型や完全分離型と比較して資産価値が高い
デメリット
- 親世帯と子世帯でプライバシーが守れない
- プライベート空間を保つことが難しい
- トイレやお風呂など、順番待ちが生じる
- 家事の作業分担を決めないと揉める可能性がある
- 嫁姑問題が起きた場合、逃げ場がない
- エアコンなど室温の調整でもめる
完全同居型のメリットは、基本的に費用面ですね。
普通の一戸建て+数部屋という造りのため、費用を抑えることができます。
価格帯は、1,000~3,000万円
言ってしまえば、費用以外のメリットはなく、デメリットの方が大きいですね。
ただ、費用が厳しければ、仕方ないという部分もありますが・・・
メリットのところの「将来、一世帯となった場合、無駄がない」というのは、二世帯生活が続けばの話です。
実際に二世帯住宅で生活している私の感覚だと、完全同居で二世帯生活を続けるのは難しいと感じています。
【同居型 二世帯住宅で起きる問題 6つを具体的に解説】おすすめのタイプは完全分離型か部分共有型2択 - 大器晩成を信じて
部分共有型 二世帯住宅のメリット・デメリット
メリット
- 完全分離型と比較した場合、費用を抑えることができる
- 完全同居型よりもプライベート空間を確保しやすい
デメリット
- お風呂やキッチンなどの水回りを共有とした場合、ストレスの原因となる
- 完全分離型と同レベルの土地の広さが必要
「玄関のみ」の共有であれば、完全分離型に近い生活を送ることができます。また完全分離型よりも資産価値が高くなるため、バランス的には一番良いかもしれません。
【玄関共有型の二世帯住宅はおすすめ⁉】ポイントは玄関スペースを独立させること - 大器晩成を信じて
価格帯は、どこを共有にするかで異なりますが、2,000~4,000万円。
一方、キッチンやお風呂を共有にした場合、完全同居型に近い生活となり、プライバシーの問題が発生しやすくなります。というかそこを共有にするなら同居型で良いかと思います。
- お風呂に入りたいけど、順番待ち
- お湯が汚れていて、湯舟に浸かる気にならない
- キッチン周りは自分の使いやすいように拘りたい
など、水回りの部分共有は、トラブルの原因になりがちです。
部分共有型の二世帯住宅にするなら玄関共有一択ですね。キッチンや浴室を共有にするべきではないと感じます。
ちなみに完全分離型と部分共有型の建築コスト比較は
・お風呂を共有にした場合⇒約200万円の価格低減
・キッチンを共有にした場合⇒約200万円の価格低減
・玄関を共有にした場合⇒約150万円の価格低減
この約550万円の価格差をどうみるかですね。
【2023年最新版 二世帯住宅の建築費用を抑える方法 7選】部分共有で費用を抑えるのは最終手段 - 大器晩成を信じて
完全分離型 二世帯住宅のメリット・デメリット
メリット
- 単独世帯の家に近い形状のため、プライバシーが保たれる
- 嫁姑問題が発生する可能性を低くできる
- お互いに顔を合わせない日があるので気が楽。
デメリット
- 建築の初期費用が高い
- 光熱費や機器のランニングコストが高い
- 広い土地が必要
- 将来、一世帯となった時に無駄なスペース・機器が残る
- 二世帯住宅の3タイプの中で一番、資産価値が低い
プライバシー面では、完全分離型が一番良いですが、何といっても建築の初期費用は高くなります。
大手ハウスメーカーであれば、建築費用は、4,000~6,000万円。
でも、二世帯住宅の検討で目指すべきタイプは、完全分離型です。
他人同士しかも嫁と姑が暮らすわけですから、嫁姑問題に最大限の配慮をしなければなりません。例え現在「仲が良いから」という状況があったとしても10年20年と経った時に同じ状況とは限らないじゃないですか。
【諦めてはいけない】2,000万円で理想の二世帯住宅を建てる - 大器晩成を信じて
二世帯住宅を検討する場合、最後まで「完全分離型」を諦めてはいけない
様々な事情で二世帯住宅を検討されていると思いますが、一番大切なことは「家を建てた後、うまく二世帯生活を送る」ということです。
これをできなければ、せっかく大金を使って建てた二世帯住宅も無駄になってしまいます。完全同居型の費用が安いといってもやり直しのできる金額ではありません。
最初にも書かせていただきましたが、完全同居や部分共有の二世帯住宅を選択された方が、7割以上もいることに正直、驚いています。
私は、完全分離型の二世帯住宅で10年暮らしていますが、もし我が家が完全同居型や部分共有型の二世帯住宅で暮らしていたら、嫁姑問題やプライバシー問題により、間違いなく途中で二世帯生活は破綻していたでしょう。
上から目線のような発言になって申し訳ないですが、二世帯住宅の生活は思っているよりも簡単ではありません。
だから、少しでも破綻のリスクを減らす必要があって、その唯一の方法は完全分離型の二世帯住宅ということです。
確かに大手ハウスメーカーの完全分離型 二世帯住宅は高額です。5,000万円以上でしょう。その場合、価格を抑えるために部分共有にするのではなく、ローコストハウスメーカーの完全分離型 二世帯住宅という選択肢を持った方が良いです。
ローコストハウスメーカーであれば、普通の一戸建てと同レベルの予算で完全分離型の二世帯住宅を建てることが可能です。
私はローコストハウスメーカーのタマホームで完全分離型の二世帯住宅を建てて10年暮していますが、家の仕上がりが耐久性、完成度はまったく問題ありません。
このブログでは、様々な角度からローコストで理想の二世帯住宅を建てる方法を解説しています。
ぜひ、部分共有型や同居型で妥協するのではなく、完全分離型の二世帯住宅を建てることを諦めないでほしいと思います。