この記事を読んで分かること☝
- 二世帯住宅と介護の関係
- これから子供により介護が必要となる背景
- 介護には二世帯住宅か近居がおすすめな理由
私の暮らす町は、割と古い町でご年配の方が多いです。お隣は80歳を超えたおばあちゃんが一人暮らしですし、もう一方の隣は80歳を超えたご夫婦が暮らしています。
それ以外も若い夫婦で暮らしている世帯は少なく、お年寄りだけで暮らしているか、我が家のように二世帯で暮らしているご家庭が多いですね。
先日、お隣のご夫婦(80歳を超えた)のご家庭で大問題が発生し、私も少し関わったので、今回はそのお話を書かせていただきます。
その問題というのは「家に鍵がかかってしまいご主人が家に入れない」ということです。少しの間、外に出たら家の鍵が閉まってしまい入れなくなったということです。
「そんなこと大問題ではない」と言われるかもしれませんが、実際には結構な問題でした。
似たような問題は、今後、増加していると思われますので、問題提起の意味も込めて記事を書かせていただきます。
2012年にローコストハウスメーカーで二世帯住宅を新築。
二世帯住宅での生活(生活歴10年)しながら、最もローコストで理想の二世帯住宅が、どういうものなのか研究。
実際にローコストハウスメーカーで二世帯住宅を建てた経験とその後の生活の経験を活かし、二世帯住宅の情報を発信中。
一男一女の父親。
お隣のご夫婦
私がこの家に引っ越してきて10年ほど経ちますが、その当時、お隣のご夫婦は70代半ばだったと思うので、おそらく現在は80代半ばだと思います。
以前から話をしても「ちょっとかみ合わないなぁ」と思うことがありましたが、最近特にひどくなっていたように感じていました。
ご夫婦二人ともですね。時々、ご子息らしい方が様子を見にきていますが、姿をお見掛けするのは月に1回くらいですかね。
正直に言うと「このご夫婦が二人暮らしで大丈夫なのかな?」とは思っていました。先程、書いた「会話がかみ合わない」というのは、そういうレベル感の話しですね。
隣のご主人が締め出された状況
確か日曜日の夕方のことです。部屋でくつろいでいたらインターホンの音がすごい勢いでなりました。「ピンポンピンポン・・・」の連続です。
「そんなに鳴らさなくても分かる」と思いながら玄関を出るとお隣に住むおじいさんがいました。
私:「えっ?どうされました?」
おじいさん:「玄関のドアが壊れたようで開かなくなってしまい家に入れない」「ちょっと見てもらえないか」
ということでした。
早速見に行ってみると玄関ドアは確かに開きませんでした。でも、壊れたというよりは鍵がかかっているように感じました。ですから私は
私:「これは鍵がかかっていますよ。何かの拍子で鍵が閉まってしまったのですかねぇ」「家に奥さんはいらっしゃらないんですか?」
おじいさん:「家の中にいるが、寝ているので動かないと思う」
この会話の最中、私の中では「実はおばあさんが鍵を閉めたんじゃないかなぁ」という疑念を持っていましたが、おじいさんはまったくそんな素振りを見せません。
何とか鍵を開けた
ドアの故障ではなく明らかに鍵がかかっていたので、対応の選択肢は
- ドアノブを壊す
- 鍵屋さんを呼ぶ
- ドア以外に入れる場所を探す
でした。私が呼ばれて行った時は、おじいさんがドアノブを壊そうとしていました。
私としては、ドアノブを壊すのは難しいように感じましたし、無理やり壊したら完全に家に入れなくなってしまう可能性があると思い「壊すのはやめましょう」という話をしました。
最終的には「鍵屋さんを呼ぶ」という方法だと考えましたが、とりあえず、ドア以外に入れる場所がないか探してみました。
その結果、小部屋の窓の鍵が開いており、そこから入れそうでした。早速、その状況をおじいさんに説明したら、おじいさんが「じゃあ自分がここから入ってみる」と言われましたが、窓の高さが結構あり入るのも大変だし、仮に入れたとしても部屋の中に頭から落ちていきそうな場所だったので、しぶしぶですが私が何とかその窓から入りました。
家の中を通って玄関まできたら、やはりドアに鍵がかかっていました。
おじいさんには鍵がかかってドアが開かなくなっていたことを伝え私は撤収しました。
とりあえず、何とかなってよかったです。
その後は?
その後は特に何の問題もなく、呼ばれることもありません。困った時はお互い様という言葉はありますが、お互い様ではなく一方通行のような気はしますが・・・
あっ、勘違いしてもらうと困るので断っておきますが、別に何かしてほしいわけではないですよ。
今後も同じようなことが続くと困るなぁと思っているだけです。困っていることがあれば、出来る限り協力するつもりはあります。
ただ、ちょっと思っていることは、「お隣のご夫婦の子供たちが、もう少し考えた方がいいんじゃないかなぁ」と言うことですね。
事情が分からないので何とも言えませんが、おそらく今回の鍵のことは息子さんたち知らないと思います。とりあえず、こちらから伝える気もないですが。
さらなる問題が起きた
鍵が締まって家に入れない問題の後しばらくは落ち着いていましたが、最近、また問題が起きました。
それはおばあさんが我が家の敷地に入ってきて、そのまま居座ってしまったということです。説明しても理解してもらえないですし動く気配もないので、町内会長さんに相談して状況を確認してもらいました。
町内会長さんは、ご子息の連絡先を知っていたので、すぐに連絡してもらいご子息に迎えに来てもらいました。
ご子息も平謝りで、現在、施設を探しているけど、なかなか見つからないと困っていました。仕方ないことなので、特に講義はしませんでしたが、この状況が続くと正直ちょっと困ってしまいますね。
親の面倒を誰が見るのか
これから超高齢化社会を迎えるので、お年寄りのみの世帯は今後さらに増加しますよね。地域や町でお年寄りをサポートするといっても、そのサポートする人たちもいずれお年寄りの仲間入りするので、なかなか難しい問題です。
我が家のご近所さんは、お年寄りだけで暮らしている世帯、我が家のように二世帯で暮らしている世帯が多く、若い方は少ないですね。
というか仮に若い世帯がいても、今の世の中、近所付合いもなく町内会にも入らないケースが多いことも、この問題を難しくさせている要因です。
高齢の親世帯が暮らすパターンとしては
- 高齢の夫婦もしくは一人で子世帯から離れて暮らす
- 高齢の親世帯の近くで子世帯が暮らす
- 二世帯住宅で親世帯と子世帯が暮らす
の3つですが、どれもハードルはありますね。
<高齢の夫婦もしくは一人で子世帯から離れて暮らす>
現状、全体でみればこのパターンが多いと感じますが、これからもっと高齢化が進み動けなくなるお年寄りの割合も増加していくでしょうから、そうなると子供が離れて暮らすというのは、ちょっと難しくなってくるかもしれないですね。
まぁ「親のことは知らない」「誰かが何とかするだろ」というお考えをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、その分、誰かに負担がかかるということは理解していただきたいと思います。
<高齢の親世帯の近くで子世帯が暮らす>
これが現実的に考えて、一番妥当な選択肢なのかなぁとは感じています。「近く」をどのレベルで考えるかですが、お年寄りの隣近所に住んでいる私の意見としては、歩きか自転車で数分レベルの場所ですね。できれば同じ町内がいいです。
それであれば連絡も取りやすいし、町内の協力も得やすいです。
<二世帯住宅で親世帯と子世帯が暮らす>
二世帯住宅でも普通に同居でもいいですが、これができれば高齢の親世帯対策は問題ないと感じます。ただ完全な同居だと子世帯側が疲れてしまうので、完全分離型の二世帯住宅が良いですね。
二世帯住宅というと親世帯が積極的に話を進めるケースが多いと思われるかもしれませんが、実際にはそんなことないです。
基本的には、親世帯も子世帯も独立した状況で暮らしたいと思っていることが多いですね。実際に我が家も二世帯住宅ですが、親世帯は必要以上に子世帯と接近するのを嫌がります。理由は気を遣って疲れるからですね。
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親世帯の意向もあるが・・
介護やサポートのことを考えれば、高齢の親世帯の近くに子世帯が暮らすことが良いと感じます。つまり、近隣に暮らすか二世帯住宅で暮らすかですね。
こういう話を親世帯にすると「自分たちは、まだまだ元気だから大丈夫」と言うかもしれませんし、「そんな心配されるほど、もうろくしていない」と怒ってくるかもしれません。
⇒二世帯住宅で暮らす、親世帯の「運転免許返納」について考える
親世帯からこう言われると子世帯としては、「まぁ大丈夫かな」と思ってしまいますが、時間の経過とともに状況は変わっていきます。
私も子世帯ですから「面倒だな」「嫌だな」と思う気持ちは理解できますが、避けては通れない問題でもありますので、もし、この記事を読まれている子世帯の方がいらっしゃいましたら一度、将来について考えてみてはいかがでしょうか。
以上、最後までお読みいただき、ありがとうございました。