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二世帯住宅 × タマホーム

【定期借地権を利用して費用を抑えながら二世帯住宅を建てる】定期借地と二世帯住宅の相性は良い!

この記事を読んで分かること☝

  • 二世帯住宅を建てる際の費用を抑える方法
  • 定期借地権を利用した二世帯住宅の検討方法
  • 土地購入と定期借地権のコスト比較

二世帯住宅で分譲住宅というのはないですから、二世帯住宅を建てようと考えた場合、二世帯住宅を建築する費用+土地購入費用が必要になります。

例えば両親の土地に二世帯住宅を建てるのであれば、土地代を気にする必要はないですが、土地も購入するとなればそれなりに広い土地が必要なため、かなりの予算になります。

我が家の場合で言えば、土地の購入費用が2,200万円(50坪)かかったため、二世帯住宅の費用を抑えなければならなかったです。

普通に考えると土地の費用を抑えるためには、郊外や不便な地域で選ばなければならないですが、「定期借地制度」を利用すれば、利便性の良い場所でも費用を抑えながら土地を確保して二世帯住宅を建てることができます。

この記事では、二世帯住宅を建てる土地の費用を抑える方法を解説していますので、これから二世帯住宅をご検討の方は、ぜひ、最後まで読んでみてください。

■この記事を書いた人■

2012年にローコストハウスメーカーで二世帯住宅を新築。

二世帯住宅での生活(生活歴10年)しながら、最もローコストで理想の二世帯住宅が、どういうものなのか研究。

実際にローコストハウスメーカーで二世帯住宅を建てた経験とその後の生活の経験を活かし、二世帯住宅の情報を発信中。

一男一女の父親。

二世帯住宅を建てるためには50坪の土地が必要

二世帯住宅を建てるためには、50坪程度の土地の広さが必要になります。我が家も50坪の土地に完全分離型の二世帯住宅を建てて暮らしていますが、家自体が狭小タイプの二世帯住宅のため、理想を言えば60坪ほどあった方が良いかもしれません。

ただ、当然ながら土地が大きければ大きいほど、土地の購入費用も高額になるので、二世帯住宅の建築費用を圧迫してしまいます。

坪単価50万円で60坪の土地を購入する場合、3,000万円の費用がかかることになります。二世帯住宅の建築費用が3,000万円だった場合、6,000万円以上の予算が必要ですね。

これだけの予算を確保できる人はなかなかいないですよね。

定期借地権を利用して土地代を抑える

定期借地権とは、50年以上の長期に渡って土地を借りることのできる契約です。年間に一定の地代を支払うことにより、その土地に建物を建てることができるので、土地を購入するよりも費用を抑えることができます。

一般的に定期借地権の年間の地代は、土地の価格の0.5~1.5%前後と言われています。

例えば2,000万円の土地で年間の地代が1%の場合、年間に支払う地代は、20万円です。仮に2,000万円の土地をローンで購入するなら年間50~60万円ほど支払う必要があります。

定期借地権を利用すれば、土地の費用を安く抑えることができるので、その分、二世帯住宅の建築費用にかけることができますね。

定期借地権のデメリットは?

定期借地権を利用する最大のメリットは費用面ですが、もちろんデメリットもあります。

  • 50年以上の契約のため、途中解約ができない(もしくは違約金が発生する)
  • 地代を払い続けても自分の土地にはならない(資産にならない)
  • 契約満了とともに更地にして土地を返却する必要がある

自分の資産にならないというのが、一番のデメリットのように感じます。ただ、二世帯住宅の場合、建物自体の資産価値も低い傾向になるので、土地にだけ資産性を望むのはバランス的に微妙ですね。

定期借地権+ローコスト二世帯住宅であれば、資産価値はないですが費用を抑えて二世帯住宅を建てることができるため、その後の生活にも余裕を持てるかもしれません。

定期借地権を利用して新築した人の話

私の身近なところで実際に定期借地権を利用して家を新築した人がいます。その人は二世帯住宅を検討していましたが、最終的には定期借地権を利用して、注文住宅を親世帯、子世帯で各々に建てました。

その人と話をしていて印象的だったのが、「家は暮らす場所であって、そこに資産価値は求めていない。土地の費用を抑えて家にお金をかけた方が、充実した生活を送れる」ということでした。

将来的に土地や家を売るつもりのない人にとっては、この考え方が良いのかもしれないですね。二世帯住宅も中古住宅として売りにくい側面があるので、この考え方に通じる部分がありますね。

定期借地権制度の説明

簡単に定期借地権の説明をさせていただくと大きく分けて3種類あります。

  • 一般定期借地権:50年以上
  • 事業用定期借地権:10年以上50年以内
  • 建物譲渡特約付き定期借地権:30年以上

一般の人が戸建を建てる場合は、一般定期借地権か建物譲渡特約付き定期借地権のどちらかになります。

例えば鉄骨で長期間資産価値を維持できる建物の場合、譲渡特約付きを考えても良いですね。

詳しくは国土交通省のHPに書かれていますので、確認してみてください。

建設産業・不動産業:定期借地権の解説 - 国土交通省 (mlit.go.jp)

定期借地権 VS 土地購入

二世帯住宅を建てるなら、定期借地権と土地購入どちらが良いのか比較させていただきます。

<基本条件>

  • 土地の広さを50坪とし坪単価は60万円(土地の価格3,000万円)
  • 土地購入は金利1.2%  35年ローンを使用
  • 定期借地権の地代は、土地評価額の1%
  • 定期借地権の期間は50年
定期借地家と土地購入の比較
   定期借地権   土地購入 
月々の支払額     25,000円     88,000円
年間の支払額    300,000円  1,056,000円
 支払総額 15,000,000円/50年 37,000,000円/35年
   資産性       なし       なし

二世帯住宅の価格を3,000万円と設定した場合、土地を購入して建てたら住宅ローンの支払額が、月々160,000円を超えます。

一方、定期借地権の場合は、二世帯住宅+地代で110,000円ほどに収まります。あとは資産性をどのように考えるかですね。

もう少し二世帯住宅の建築費用にお金をかけたかったと少し後悔している私としては、定期借地権を利用して二世帯住宅を建てるのはありだと感じます。

【完全分離型 二世帯住宅の末路を考えてみる】資産価値は無視して二世帯住宅が朽ちるまで住み続ける - 大器晩成を信じて

二世帯住宅と定期借地権は相性が良い

基本的に二世帯住宅は家が大きいため中古住宅として販売しにくいです。一方、資産価値を持たせるため、賃貸併用型の住宅にすると建築費用が高額になってしまい予算を圧迫します。

二世帯住宅で11年暮らしみた私の結論は

  • 予算があるなら賃貸併用型の住宅を二世帯住宅にする(将来的には賃貸利用する)
  • 予算が限られているなら、コストを抑えた二世帯住宅を建て住み続ける(極端な話、家が壊れるまで)

のどちらかがおすすめです。お金をしっかりかけるのか、お金をあまりかけないのか、はっきり方向性を決めて二世帯住宅を検討することが大切ですね。

以上、最後までお読みいただき、ありがとうござました。

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