この記事を読んで分かること☝
- 大手ハウスメーカー8社の倒産の可能性
- ローコストハウスメーカー7社の倒産の可能性
- 大手とローコスト系の財務内容の傾向
- 住宅業界の今後の展望
- 倒産の可能性が低いハウスメーカーランキング
ウクライナショックにより木材の入手困難や材料の価格高騰により住宅業界及び新築を検討している人にとっては、非常に不安定な状況となっています。
新築価格の高騰は、もちろん気になりますが、もっと気になるのが、材料不足により家を建てることができなくなることです。
家を建てることができないとハウスメーカーや工務店は、売上を上げることができず、収益を得ることができません。まさに死活問題です。
「どこのハウスメーカーで家を建てるのが良いのか」
通常であれば、家の仕様、間取り、価格などでハウスメーカーを選べば良いですが、この状況下においては
「ハウスメーカーや工務店の倒産のリスク」
を考え、財務的な信用度を最優先に考えるべきです。家づくりは高額な費用が必要で失敗できないですから。
この記事では、各ハウスメーカーの決算書内容から、そのハウスメーカーの信用度という形で評価しています。
最も優良な企業は、AAとしています。
そこからAA⇒A⇒B⇒Cという順番になっていきます。この評価が下がるほど、財務的に弱い企業ということになります。
(分かりやすく表現すると信用度が高いほど、そのハウスメーカーの倒産の心配が少なく安心して家を建てることができるということです。)
決算内容での比較は、あまり見かけないですが、家は一生に一度の大きな買い物ですので、安心できるハウスメーカーにお願いしたいですよね。
- ハウスメーカーの信用度を比較しなければならない理由
- 大手ハウスメーカーと人気ローコストハウスメーカーの比較 自己資本比率
- 大手ハウスメーカーと人気ローコストハウスメーカーの比較 営業利益率
- 自己資本比率と営業利益率の重要性
- 大手ハウスメーカー一覧
- 大手ハウスメーカーまとめ及び倒産の可能性 見解
- ローコストハウスメーカー
- ローコストハウスメーカーまとめ及び倒産の可能性 見解
- 新築を検討するなら
- 色々と調べてみた所感
ハウスメーカーの信用度を比較しなければならない理由
まずこちらの表をご覧いただきたいのですが、これは国土交通省が出している資料です。過去20年間の新築着工数を表しています。
- 平成18年(2006年)の着工数:1,285千戸
- 令和2年(2020年)の着工数:812千戸
約15年間で新築数は、2/3に減少しています。そして表を見ていただいて分かる通り、年々、新築着工数は減少しています。
各社の決算発表をみていると、いかにも住宅業界は良さそうに映りますが、足元では非常に厳しい現実を突きつけられています。
また野村総合研究所の調査では、18年後の2040年度には、新築の着工数が46万戸になると予想されています。(ピーク時の1/3)
このことから遠くない未来、ハウスメーカーや工務店の二極化が進むと想定されます。
つまり、受注棟数を伸ばす会社と受注棟数が大きく減少してしまう会社と。
大手企業のように事業を多角化している企業であればいいですが、戸建のみのハウスメーカーや工務店は、厳しい状況になることは容易に想像できますし、倒産や事業撤退する会社も出てくるでしょう。
もしかしたら今、あなたが検討しているハウスメーカーも3年後どうなっているか分からないかもしれません。
大手ハウスメーカーと人気ローコストハウスメーカーの比較 自己資本比率
まず、簡単に自己資本比率の説明をしますが、自己資本比率とは総資産のうち、自己資本がどれだけあるかを表しています。自己資本比率が高いほど、負債が少ないということであり、企業の安全性を分析するのに用いられる指標です。
自己資本比率が高いほど、負債が少なく安定した企業
それでは本題に入りますが、上記グラフの内、
- 赤色⇒大手ハウスメーカーの自己資本比率
- 青色⇒ローコストハウスメーカーの自己資本比率
それぞれにもっとたくさんの企業はありますが、ここでは比較ということで3社ずつに絞らせていただきました。他のハウスメーカーについては、それぞれの紹介の部分で記載させていただきます。
(ただし、ローコストハウスメーカーの場合、決算書を開示していないケースが多いので、一部の情報になっていますが)
このようにグラフにするとよく分かりますが、傾向としては大手ハウスメーカーの方が、自己資本比率が高く、ローコストハウスメーカーと比較すると財務面で安全な企業のケースが多いです。つまり倒産する可能性が低いということです。
ただ、ここで補足させていいただくとローコストハウスメーカーであるタマホームやアイダ設計の自己資本比率25%というのは、酷い数字と言うわけではないです。
一般的には、30~40%以上なら優良企業で、10%以下だと要注意という感じです。
ヤマダホームズは、もとはレオハウスというハウスメーカーだったんですが、現在はヤマダグループの企業です。経営状況が思わしくなく、身売りした感じですね。再建途中なので、自己資本比率は酷い数字をなっていますが、親会社であるヤマダ電機は優良企業ですから倒産の心配はほとんどありません。
大手ハウスメーカーと人気ローコストハウスメーカーの比較 営業利益率
営業利益率の説明をしますが、まず営業利益についてです。
営業利益とは、売上高から原価を引いて、さらに人件費などの販売費や一般管理費を引いた金額で本業での利益です。だからハウスメーカーの場合は、家を販売して得た利益のことです。
そして営業利益率とは、売上高と営業利益の比率を表しています。
その会社の稼ぐ力を表しているとも言えるので、この比率が低い会社は、例えたくさんの家を販売していたとしても稼げていない、会社にお金が残らない、という不安定な状況と言えます。
営業利益率が高いほど、安定収益を得ていて財務が強い
それでは本題に入りますが、上記グラフの内
- 赤色⇒大手ハウスメーカーの営業利益率
- 青色⇒ローコストハウスメーカーの営業利益率
ここもはっきり分かれていますが、大手ハウスメーカーの方が、稼ぐ力が強い傾向にあります。
CMをたくさん流して、10000棟以上の受注があるタマホームでさえ、営業利益率は5%です。ただ、タマホームとアイダ設計の数値は特に悲観するものではなく、営業利益率は、5%を超えていれば優良企業です。
このグラフの大手ハウスメーカーとローコストハウスメーカーで差が出ている要因が何かは分かりませんが、もしかしたらローコストハウスメーカーは家の価格を抑えているから営業利益率が低くなっているという部分もあるかもしれませんね。
戦略的に自社の利益を減らして、ローコスト路線を進んでいる可能性はあります。
逆に営業利益率が高い会社は、確かに企業の財務内容としては安心できますが、利益を取りすぎという見方もできると思います。
自己資本比率と営業利益率の重要性
ここまで大手ハウスメーカーとローコストハウスメーカーの自己資本比率と営業利益率を比較しましたが、何となくでも理解していただけましたでしょうか。
ハウスメーカーを見る時、誰でも建築棟数に目が行くと思いますが、それだけではその会社が財務的に安全なのかどうかは判断できません。
もちろん建築棟数も重要ですが、それ以上に決算内容は重要です。
たくさん家を販売していても実は財務内容がボロボロで会社が傾きかけていることだってあるかもしれません。
でも、決算書で「自己資本比率」や「営業利益率」を見ておけば、家を建てる上で安全な会社なのか、そうでないかを判断することができます。
実際に私も家を建てて実感したことですが、家は高い買い物なので、買い直しができないです。そういう気持ちがあるので、「ハウスメーカーが倒産したらどうしよう」という不安な気持ちは常に持って持っていました。同じような気持ちをお持ちの方に少しでも安心していただけたらと思っています。
大手ハウスメーカー一覧
ハウスメーカー | 自己資本比率 | 営業利益率 |
---|---|---|
大和ハウス | ☆☆☆☆ | ☆☆☆☆ |
ヘーベルハウス | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ |
積水ハウス | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆ |
セキスイハイム | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆ |
住友林業 | ☆☆☆☆ | ☆☆☆☆ |
三井ホーム | ☆☆☆☆☆ | ☆ |
一条工務店 | ☆☆☆ | ☆☆ |
PLT | ☆☆☆☆☆ | - |
最も財務内容の良いハウスメーカーは、へーベルハウスですね。倒産の心配は全くないですが、それだけ利益を確保しているという見方もできるので、家自体は高額です。
一条工務店は、決算書を公開していないため、売上高と経常利益から想定しました。
・大和ハウス工業 信頼度A
創業:1955年4月
資本金:1,616億円
従業員数:16,712人
建築棟数:7,019戸(戸建+分譲 2020年)
決算書:2022年(カッコ内は2021年度)
自己資本比率:34.7% (35%)
営業利益率:8.6% (8.6%)
企業としての信用度はかなり高いですね。2020年度の戸建て販売数は、業界内で10位ですが、事業を多角化しており、売上は1位でした。
新型コロナ渦においてテレワークの増加を見込んで、自宅で長く快適に過ごせるような仕様の家を提案してるので、今後、テレワーク勤務が増加しそうな方は話を聞く価値はありそうです。
<追記>(2022年4月5日)
戸建分譲住宅のZEN比率を2022年度に8割超に引き上げることを発表した。また2021年11月にZEN基準を満たす、断熱性能と省エネ性能を備えた戸建新商品を2022年4月から発売するとのこと。ローコストハウスメーカーに対抗するため、コスト削減にも取り組んでおり、これから家を検討される方でZENを希望される方は、一度は話しを聞いた方が良いハウスメーカーだと思います。
・旭化成ホームズ(ヘーベルハウス) 信頼度AA
設立:1972年11月
資本金:32.5億円
従業員数:7,418人
建築棟数:8,331戸(戸建+分譲 2020年)
決算書(2020年度)
自己資本比率:53%
営業利益率:9.25%
自己資本比率、営業利益率ともに良好な数値となっており、優良企業なのは間違いないです。旭化成ホームズも大和ハウスと同様にテレワーク向けの提案に力を入れています。また富裕層向けの邸宅にも力を入れています。
・積水ハウス 信頼度AA
設立:1960年8月
資本金:2,025億円
従業員数:15,017人
建築棟数:10,369戸(戸建+分譲 2020年)
決算書:2022年(カッコ内2021年度)
自己資本比率:49% (49%)
営業利益率:8.8% (7.6%)
自己資本比率、営業利益率ともに一般的な基準値を超えており、安心して家を購入できます。
積水ハウスは、地震に強い家づくりをしており、阪神・淡路大震災、東日本大震災、熊本地震において、半壊、全壊はゼロ。地震の多い日本においては、心強いハウスメーカーです。
<追記>(2022年4月5日)
2022年1月期決算 過去最高を更新。
売上高:2兆5895億7900万円(対前期比5.8%増)
営業利益:2301億6000万円(対前期比23.4%)
新型コロナ渦で先行きの見通しが不透明にもかかわらず、業績は好調。
・積水化学工業(セキスイハイム) 信頼度A
設立:1947年3月
資本金:1,001億円
従業員数:26,577人
建築棟数:9,555戸(戸建+分譲 2020年)
決算書:2022年(カッコ内2021年度)
自己資本比率:35.6% (52%)
営業利益率:3.67% (6.3%)
自己資本比率、営業利益率ともに一般的な基準値を超えており、安心して家を購入できると思います。
これからの時代、スマートハイムがお勧めだと思います。太陽光発電、蓄電池、HEMSを中心に効率的な電力コントロールをする家。
・住友林業 信頼度A
設立:1948年2月
資本金:500億円
従業員数:5,073人
建築棟数:8,047戸(戸建+分譲 2020年)
決算書(2021年度)
自己資本比率:37%
営業利益率:8.2%
ここまでに記載してきたハウスメーカーと比較すると自己資本比率が若干劣りますが、それでも問題のないレベルです。
木造の在来工法最大手、最近は、海外(アメリカ、オーストラリア)で業績を伸ばしており、増収増益を達成しています。
・三井ホーム 信頼度B
設立:1974年10月
資本金:139億円
従業員数:2,175人
建築棟数:3,636戸(戸建+分譲 2020年)
決算書:2022年(2021年度)
自己資本比率:46.8% (53%)
営業利益率:1.49% (0.37%)
自己資本比率は問題ないですが、営業利益率の0.37%はちょっと気になります。この数値が続くと良くない傾向になります。
戸建て2×4の最大手。
・一条工務店 信頼度B
設立:1978年9月
資本金:5億円
従業員数:5,800人
建築棟数:12,149戸(戸建+分譲 2020年)
決算書(未開示)
売上高:約4,082億円
経常利益:266億円
(一條工務店 ホームページより)
決算書 未開示なので分からない部分は多いですが、売上高に対して、経常利益を考えると優良企業という印象を受けます。
地震に強い家、免震住宅や高機能住宅を適正価格で販売と言うのが一條工務店です。この業界では確固たる地位を築いています。
・プライムライフテクノロジーズ(PLT) 信頼度A
設立:2020年1月
資本金:
従業員数:
建築棟数:12,742戸(戸建+分譲 2020年)
決算書(2020年度)
自己資本比率:99%
営業利益率:ー
同社は、2020年1月に設立された会社で、パナソニックホームズ、トヨタホーム、ミサワホーム、パナソニック建設エンジニアリング、松村組のホールディング会社です。これに伴いミサワホームは、2019年に株式上場を廃止しています。なお、同社の株主は、トヨタ自動車、パナソニック、三井物産となっています。
設立の目的は、簡潔に言えば、家を含めた街のIT化を見据えて、パナソニックとトヨタ自動車が、合意したということです。
街と家と自動車が連動して、より良い暮らしを実現するということのようですね。傘下にあるパナソニックホームズ、トヨタホームズミサワホームの家は、近未来的な家へと発展していくのではないでしょうか。
大手ハウスメーカーまとめ及び倒産の可能性 見解
大手ハウスメーカーのほとんどが、決算内容が良いですね。倒産の心配をすることなく、安心して家を建てることができます。
ウッドショックやウクライナショック、石油高騰による機器の値上げがあったとしても、すぐに経営基盤は揺るがないでしょう。
大手ならではの多角的な経営をしており、住宅以外の分野でも利益を確保できているため、安心できると言えます。
ただ一方、営業利益率が高さの要因が、どこにあるのかが気になります。
一番、気になるのが家の販売価格ですよね。
ローコストハウスメーカーの1.5倍から2倍の販売価格となるケースもあり、単純に販売価格の分が高収益の源となっている可能性もあります。
家の価値というのは、性能、仕様、設計力、会社の信用度という部分なので、付加価値があって始めてその価格で販売することができるのですが、本当にそれが適正価格なのかは分かりません。
いずれにしても大手と言われる企業は、人件費も管理費も中小企業と比較すると高い傾向にあるので、その費用も家の価格に含まれているのは間違いないです。
ローコストハウスメーカー
ハウスメーカー | 自己資本比率 | 営業利益率 |
---|---|---|
タマホーム | ☆☆☆ | ☆☆☆ |
ヤマダホームズ | ☆ | ☆ |
ユニバーサルホーム | ☆☆☆☆ | ー |
クレバリーホーム | ☆☆☆☆ | ☆☆☆☆ |
秀光ビルド | ☆☆ | ー |
アイダ設計 | ☆☆☆☆ | ☆☆ |
アキュラホーム | ☆☆☆☆ | ☆☆ |
表にすると分かりやすいですが、大手ハウスメーカーと比較するとローコストハウスメーカーは財務内容面で弱いですね。
ただ、ローコストハウスメーカーの場合、株式を上場していない会社がほとんどですから正確に判断できないケースもあります。
倒産のリスクを懸念して、安心感を求めるのであれば、上場企業である
- アイダ設計
- タマホーム
で検討することをオススメします。
FC展開しているアイフルホームとクレバリーホームも親会社は、上場企業ですから安心感は高いです。ただ、実際に家を建てるのはFC加盟している工務店ですから、その企業の財務内容まで知ることはできません。
どちらのハウスメーカーも2023年1月現在、倒産の心配はありません。
ローコストハウスメーカーでご検討の方は、ぜひ、こちらの記事も読んでみてください。
・タマホーム 信頼度B
設立:1998年6月
資本金:43億円
従業員数:3,319人
建築棟数:9,786戸(戸建+分譲 2020年)
決算書(2020年度)
自己資本比率:25%
営業利益率:5%
上場当初は、自己資本比率も低く心配もありましたが、前期は、自己資本比率、営業利益ともに過去最高の数値となっています。建築棟数をもっと伸ばすことができれば、大手ハウスメーカーに肩を並べるかもしれません。日本IBMとIoT住宅に向けてシステム開発もしており、将来を見据えていることがわかります。
現状、タマホームの売りは何と言っても低価格ということでしょう。比較対象に入れて置いて間違いはないと思います。
タマホームの詳細決算内容については、こちらの記事で書いています。
・ヤマダホームズ 信頼度C
設立:1951年6月
資本金:90億
従業員数:2,456人
建築棟数:2,567戸(戸建+分譲 2020年)
決算書(2020年度)
自己資本比率:-12%
営業利益率:1.5%
自己資本比率、営業利益率ともに良くない数値ですが、ヤマダ電機のグループ会社ということで心配はなです。(ヤマダHD 自己資本比率:51%)
2018年にヤマダ電機の完全子会社となり、ヤマダ・ウッドハウス、エス・バイ・エル住工と合弁し、ヤマダホームズの社名となる。また2021年にヤマダレオハウスを吸収合併。
現在、家のラインナップとしては、ハイクラス、プレミアム、ベーシックと分かれており、仕様や予算で選べるようになっているようですが、レオハウスも吸収合併しているので、低価格帯の家も割と強いのではないかと思います。
なお、住宅展示場へ行くとヤマダポイントを貰える企画を時々やっており、事前予約して展示場へ行くと5,000円分のヤマダポイントがもらえます。
・ユニバーサルホーム 信頼度B
設立:1995年5月
資本金:4億円
従業員数:193人
建築棟数:不明(戸建+分譲 2020年)
決算書(2020年度)
自己資本比率:44%
純利益:320,274千円
(ユニバーサルホーム ホームページより)
ホームページに貸借対照表がありましたので、自己資本比率は計算できました。
44%は非常に優秀だと思います。営業利益率は分かりませんが、自己資本比率が良く、純利益も出ているので、経営状態は問題ないです。
ユニバーサルホームは、フランチャイズ展開しているハウスメーカーで直営店もありますが、約15店舗ほどで、あとはFC点ですね。ユニバーサルホームと言えば、「地熱床システム」です。ユニバーサルホームの家にはすべて「地熱床システム」が標準装備されているので、冷え性の方には良いかもしれないですね。
・クレバリーホーム((株)新昭和) 信頼度A
設立:1970年
資本金:10億
従業員数:580人
建築棟数:不明(戸建+分譲 2020年)
決算書(2020年度)
自己資本比率:38%
営業利益率:12%
決算書の内容は親会社である(株)新昭和で考えており、の自己資本比率、営業利益率は、良い数値です。
クレバリーホームは、1998年より(株)新昭和がフランチャイズ展開しているブランドです。
・秀光ビルド 信頼度C
設立:1991年
資本金:7,800万円
従業員数:523人
建築棟数:不明(戸建+分譲 2020年)
決算書(2021年度)
自己資本比率:14%
売上高:354億円
自己資本比率14%というのは、ちょっと気になる数値ですが、本来であれば営業利益率を知りたいところです。売上高しか開示されていないので、内情を知ることができません。
倒産を心配される方にとっては、会社の財務情報がもう少しほしいところです。
・アイダ設計 信頼度B
設立:1981年1月
資本金:2億円
従業員数:1,038人
建築棟数:不明(戸建+分譲 2020年)
決算書(2020年度)
自己資本比率:20%
営業利益率:3.1%
2022年9月の半期決算でアイダ設計が赤字に転落したというニュースがありました。アイダ設計の決算書について、分析した記事を書きましたので、詳しくはこちらをお読みください。
【2023年最新 アイダ設計 倒産の可能性は⁉】決算書から分かった倒産の心配がない理由 - 大器晩成を信じて
営業利益率は若干低いですが、自己資本比率が20%ということで、ちょっと気になるというレベルです。
アイダ設計の強みは、やはり上場企業ということろですね。決算内容が開示されており、常に財務内容を確認することができるため、安心できるハウスメーカーと言えます。
ネット上では、
- アイダ設計 倒産
- アイダ設計 上場廃止
と検索される方が多いようですが、自己資本比率が高く、業績の伸ばしているため、倒産の心配はありません。安心してアイダ設計でご検討ください。
こちらはアイダ設計をご検討の方にオススメ記事です。ぜひ、読んでみてください。
ここ数年で建築棟数も伸ばしており、ローコストで高品質の家を検討するならアイダ設計を候補に入れておいて損はないです。
・アキュラホーム 信頼度C
設立:1986年5月
資本金:9,314万円
従業員数:1,222人
建築棟数:1,469戸(戸建+分譲 2020年)
決算書(2020年度)
自己資本比率:35%
営業利益率:2.6%
営業利益率は低いですが、自己資本比率は35%と良い数値になっています。
ローコストハウスメーカーまとめ及び倒産の可能性 見解
大手ハウスメーカーと比較して、中小企業クラスが多く、決算書が開示されていないケースもあり、全部を読み解くことは難しかったです。
傾向としては、大手ハウスメーカーと比較して、ローコストハウスメーカーは、営業利益率が低めだと感じました。
要因は、やはり価格面でメリットを出すため、利益を削って販売価格を抑えているのだと想定されます。
またローコストハウスメーカーの客層(予算の厳しい)にプラスαをつけて、一軒当たりの客単価を上げるという作業も難しいと想定されます。(ローコストを求める客層というのは、予算が潤沢にあるケースは少ないので。)
低い営業利益率だとウッドショックやウクライナショックなどの原価高騰があるとかなり、影響を受ける可能性があります。
戸建ての販売数が多くても、利益が出ず、経営状況が苦しくなる可能性を秘めている会社もあるかもしれません。
決算書の開示がある会社は、その動向を知ることができますが、未開示の会社は経営状態が全く分かりません。
これからの時代は、工務店や決算書未開示のローコストハウスメーカーで家を検討するのであれば、決算書を見せてもらうようお願いした方が良いかもしれないですね。
それくらいローコストハウスメーカーにとって、材料費の高騰は脅威だと思います。
ローコストハウスメーカーの資料請求は、こちらからどうぞ。
ローコストハウスメーカーへの資料請求はこちら<town life資料請求 公式ホームページ>
新築を検討するなら
ハウスメーカーの信頼度の調べ方が分かったところで、次は実際にどこのハウスメーカーで家を建てるか検討する必要があります。
個人的には、ハウスメーカーの提案力を見極めるのに間取りや見積もりの資料一括請求をオススメしています。
そういったサービスを行っている会社は何社もあります。
どこも無料ですが、それぞれに特色があり、どこが一番良いとは言えないですので、自分の希望にあったところで資料請求するのが理想です。ここでは、主要3社のホームページのURLを載せておきます。
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このブログでも何回か紹介していますが、資料請求フォームに希望の条件を記載しますと対象のハウスメーカーが複数社候補として上がります。
その中から資料請求したいハウスメーカーを選び申し込みをします。
ネットでの申し込みですから、訪問する手間もありません。
ハウスメーカーのラインナップは非常に多くて、大手ハウスメーカーからローコストハウスメーカー、工務店まで幅広いです。
資料請求できる会社の中では、一番、評価が高いです。
・ハウジングバザール(間取り・見積)
こちらはタウンライフと違い地元の工務店がメインの資料一括請求です。
家づくりを考えた時、まずは大手ハウスメーカーに目がいきますが、地元の工務店にも良い家を建ててくれるところはたくさんあります。
知名度はないけど、良い家を建ててくれるハウスメーカーをお探しの方は、ハウジングバザールがお勧めです。
またハウジングバザールでは、家づくりに役立つ小冊子を無料でお届けしているので、そちらだけ利用するのもありだと思います。
・SUUMO(スーモカウンター)
最近、CMでも流れていますので、ご存じの方は多いと思います。
スーモカウンターは、建売、注文住宅の相談窓口です。まずは家を検討するにあたり、何をしてよいのか、分からない方はスーモカウンターを利用することをオススメします。
新築検討の初期段階では非常に有用なサイトだと思います。
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色々と調べてみた所感
2020年度の全国の着工棟数は、約81万戸のようですが、一条工務店の約12,000棟でも全体の1.5%ほどで、どこの会社が特別強いということのない業界です。これはおそらく家というのが、高額で買替のできない一発勝負の買い物という側面から来ているのだと想定されます。
例えば、自動車で言えば、一度購入して気に入らなければ、次は違うメーカーの自動車を購入します。同じ評価をする人がたくさんいれば、ダメなメーカーの販売量は減少し、良い評価のメーカーは販売量を増やすということになり、メーカーに偏りができてきます。
でも家の場合、価格が高いので、これができないです。
良かろうが悪かろうが、住み続けるしかない。だからどこか一つのハウスメーカーに偏るということが少ないのです。
家は、他の物のように「試しに使ってみる」ということができないので、検討する際は、「自分の希望を明確にすること」「予算を明確にすること」「情報をたくさん入手して比較すること」が大切だと感じています。
このブログも微力ながらこれから家を検討される方のお役に立てればと思い色々なことを書いていますが、振り返ってみても家の検討は難しいと思います。
これから家を検討される方には、大変だけど楽しく家の検討をして、最終的に納得のいく家を手に入れてほしいと思っています。
それでは、今回の記事はここ締めさせていただきます。
ありがとうございました<m(__)m>
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