この記事を読んで分かること☝
- 玄関共有型 二世帯住宅を建てる際のポイント
- 玄関共有型 二世帯住宅のメリット・デメリット
- 玄関以外の共有がおすすめできない理由
- 二世帯住宅なら完全分離型か玄関共有型の2択
二世帯住宅といえば、完全分離型、部分共有型、同居型の3パターンありますが、その中で価格・仕様面でバランスが良いのが玄関共有型の二世帯住宅です。
二世帯住宅はプライバシー面を考えれば完全分離型がマストですが、玄関共有型でも間取りの造り方次第では、部分共有型のメリットを保ちつつ、プライバシー対策もできます。
玄関共有型のメリットは
- 建築費用を抑えることができる
- スペースを有効利用できる
- 資産価値を維持できる
この中でメリットとして大きいのは、「スペースを有効利用できる」ですね。やはり完全分離型のように玄関2つというのは、玄関にスペースを取られてしまうため、生活スペースや収納スペースを小さくする必要があります。
ちなみに私は玄関が2つある完全分離型の二世帯住宅で暮らしていますが、玄関2つで1部屋造れるくらいのスペースです。
この記事では、二世帯住宅で10年以上暮らしている経験をもとに玄関共有型の二世帯住宅について、詳しく解説させていただきますので、ぜひ、参考にしてください。
2012年に年収470万円ながらローコストハウスメーカーで二世帯住宅を新築。現在、二世帯住宅での生活歴10年。(継続中)
実際にローコストハウスメーカーで二世帯住宅を建てた経験とその後の生活の経験を活かし、二世帯住宅の情報を発信中。
一男一女の父親。
玄関共有型おすすめの間取り
玄関共有型の二世帯住宅を建てる際、注意点は玄関に独立性を持たせることです。分かりやすくいうと玄関スペースが親世帯の生活スペースにも子世帯の生活スペースにも干渉していないことです。
日々の生活の動線上に玄関スペースがないところがポイントです。
<玄関共有型 良い間取り>
- 緑色:1階(親世帯)の生活スペース
- 青色:2階(子世帯)の生活スペース
- 赤色:1階 共有部分(玄関)
この間取りのポイントは、玄関が独立している部分です。トイレに行くにも浴室に行くにも玄関スペースを通る必要がありません。
玄関共有型の二世帯住宅は、こういう間取りでなければならないですね。
例えば、1階で暮らしていて「トイレや浴室へ行くためには玄関スペースを通らなければならない」という状況だと子世帯が2階へ上がる際、顔を合わせる可能性があります。
ここを「少し顔を合わせるくらい」と簡単に考えてはいけません。日によっては誰とも会いたくないタイミングもあると思います。そういうタイミングで「顔を合わせる可能性がある」というのはストレスになります。
ポイント☝ 玄関が独立しているかどうか
ここでご紹介させていただいた玄関共有型 二世帯住宅のハウスメーカーは、ローコストハウスメーカーのアイダ設計です。ローコスト系で二世帯住宅に強いハウスメーカーですから、検討の候補としておすすめです。
価格優位性の高いアイダ設計とタマホーム2社の二世帯住宅について、詳しく比較してみましたので、こちらの記事もぜひ読んでみてください。
玄関共有型で削減できるスペースと費用
<スペース>
二世帯住宅で玄関を共有にするとスペースを削減することができます。(完全分離型なら2つ玄関が必要なところ1つで済みます。)
1つの玄関スペースの坪数は2~3坪ほどですから畳で考えると2~4畳ですね。
このスペースを削減すれば、建築費用を抑えることができますし、例えば二世帯住宅で不足しがちな収納スペースを造っても良いでしょう。
<費用>
玄関を2つ⇒1つに変更すると約1,000,000~1,300,000万円の建築費用削減になります。
- 玄関ドア:150,000円
- 付帯機器:100,000円(シューズBOX、照明など)
- 施工費:750,000~1,200,000円
二世帯住宅の資産価値は低い
二世帯住宅は一般的に資産価値が低いと言われています。一番の理由は家が大きすぎて売ろうにも買い手がつかないということです。(特に完全分離型)
玄関共有型の二世帯住宅であれば、完全分離型ほど無駄なスペースがないため、二世帯住宅の中では資産価値が高くなります。
ただ、一方で玄関共有型では賃貸利用ができないため、将来的な賃貸利用も含めて二世帯住宅をご検討の方には不向きです。
⇒【二世帯住宅の賃貸なら左右縦割りの完全分離型一択】上下横割りの完全分離型で賃貸が難しい理由を解説
玄関共有型のデメリットは?
玄関共有型の二世帯住宅でよく起きる問題として「親世帯に行動を管理されているように感じる」ということがあります。
どこかへ出かける際も親世帯から
・「どこに出かけるの?」
帰ってきた際も
・「どうだった?」
など声をかけられるのがストレスになるケースが多いです。
完全分離型の二世帯住宅であれば、このようなことは起きないですが、玄関共有型では二世帯住宅の建て方次第で、この問題が発生する可能性があります。
だからこそ、玄関に独立性を持たせる必要があるわけです。
玄関に独立性を持たせれば、玄関共有型のデメリットをカバーすることができます。
玄関以外の共有はNG
二世帯住宅で共有できる部分としては
- 玄関
- キッチン
- 浴室
がありますが、玄関以外の共有はおすすめできません。
<キッチンの共有>
キッチンは使い方が人によってかなり異なります。また料理の味付けや作り方も異なります。キッチンを親世帯と子世帯で共有にしてしまうと、嫁姑問題が起きたり、お互いにストレスを感じてしまうケースが考えられます。
建築費用は150万円ほど削減できますが、コストメリットよりもその後の生活のデメリットの方が大きいように感じます。
【二世帯住宅のキッチン共有型は避けた方が良い⁉】4つのデメリットを詳しく解説 - 大器晩成を信じて
<浴室の共有>
水道代、ガス代の節約を目的として浴室共有を検討される方もいらっしゃいます。以前コストメリットを試算したことがありますが、浴室共有で得られるコストメリットは
- 建築費用:140万円
- ランニング費用:2万5千円/年間
ほどです。それに対してデメリットは、衛生上の問題や入浴の順番などがあります。
仮に家族が6~7人の場合は、入浴する順番の調整も難しいですし、年ごろの子供(孫)がいると入浴時間も長くなりますので、それがストレスにもなったりします。
玄関共有型の二世帯住宅 まとめ
このブログでは完全分離型の二世帯住宅を推奨していますが、
- 費用面の問題
- 土地の広さの問題
がある場合は、玄関共有型の二世帯住宅でも良いですね。我が家のご近所さんでも玄関共有型の二世帯住宅でうまく生活しているご家庭があります。
ポイントは玄関部分のプライバシー対策をどうするかですね。
基本的には間取りの工夫で対応することになるので、ハウスメーカーから間取りの提案を受ける際は、玄関に独立性があるのかどうか、実際の生活をイメージしながら確認してみてください。
今回の記事は以上です。最後までお読みいただき、ありがとうございました。