この記事を読んで分かること☝
- 新築時に節水のためやること
- 簡単に実行できる節水方法
光熱費の中で、費用の削減が一番難しいと感じるのが水道代です。
電気代やガス代はオール 電化や太陽光、蓄電池など、使用量を削減できる手立てがありますが、水道の使用量を削減 しようと思った場合、できることは、節水型のシャワー、節水型トイレ、節水型洗濯機に変更することや 水の使用を控えるというレベルです。
今回は水道料金の仕組みや水道の使用量を確認しながら節水の方法を検討していくこととします。
水道料金の削減は難しいですが、なかなか給与の上がらない世の中ですので、少しでも光熱費を削減したいですよね。
特に家を新築された方に読んでいただきたいです。というのも、何も知らずに水道を無駄に使用している可能性があるからです。
この記事では、節水のヒントになる知識を記載していますので、ぜひ、参考にしてください。
住宅で水を使用する機器
家で水を使用する場所を洗い出していきますと
- お風呂の浴槽:200L(一般的な量)
- お風呂のシャワー:不明
- キッチン:不明
- 洗面所:不明(ほとんど使用していないと思う)
- トイレ:3.5~5L/回(昔のトイレは、13Lくらい流していたらしい)
- 洗濯機:122L/回(12kg用の洗濯機 AQUAの場合)
- 食洗器:10L/回(三菱製 ビルトイン式)
水の使用量が分かっている機器はいいですが、不明という部分がちょっと怖いですね。特に子供たちが大きくなってきて、お風呂のシャワーを使いまくっている可能性もありますし、キッチンの水道もやたらと勢いが強いので、結構、無駄な水は多いと思います。
節水の基本的にな対策方法
冒頭にも書きましたが、水道代の削減はなかなか難しいです。今回は、水道の使用量を削減する方法を取りたいと思います。具体的には、各水道の水量を減らすということですね。
特に家を新築された方は注意してください。ハウスメーカーはバルブの調整はせず、全開となっている可能性が高いからです。
バルブは、開いていれば開いているほど、水が勢いよく出るので、無駄な水も多くなります。
上記であげた水を使用する場所の中で、トイレと洗濯機と食洗器は、機械の都合なので、これはどうしようもないです。また洗面所も使用頻度が低いので、対策なしで良いと思います。
なので、それ以外の部分の節水ということになりますが、子供たちに「水を無駄に使わないようにね」と言ったところで、実際のところは分からないため、バルブの開度を調整して、水の出る量を減らします。
ただ、明らかに水の出る量を減らすと家族から猛烈にクレームが発生しそうなので、水道の流量を見ながら調整していきたいと思います。
そもそも新築した時は、バルブ全開だと思うんですよね。節水のことなんて考えていないと思いますし、そういう意味では、適正な水量にするという感じですかね。
ちなみに流量とは、蛇口を開けた時に出る水の量で〇〇L(㍑)/min(分)という表現をします。つまり、1分間に何リットルの水が出ているかということです。
測定方法は、本来であれば、1分間 水を出しっぱなしにして、それを容器で受けて、何リットルの水が出たのか、計るのがベストなんですが、そんなに大きい容器もないので、5秒間の出る水の量を測り、その量に×12で1分間の量と換算します。
あと給湯器ですが、一応、取説を見ると1分あたり2.5Lの流量があれば問題ないと書かれていました。(そこまでは水量を調整できないと思うので、特に心配する必要はないと思います。)
ここからは実際の調整方法を書いていきます。
お風呂の浴槽の節水
お風呂の浴槽、一般的には浴槽一杯で200Lだと思います。(我が家も機器の設定値は200Lです。)毎日、お湯を張っていますので、200L×60日(2ヶ月)=12,000L
つまり、2ヶ月で12,000Lの水を浴槽に使用しているということです。
上記で水1L当たりの単価が0.5円なので、12,000L×0.5円=6,000円
浴槽のお湯を毎日ためると6,000円のお金がかかっているということになります。
う~ん・・・こうやって考えると結構、浴槽のお湯って水道料金に占める割合が高いですね。我が家の場合は、二世帯なので×2で、12,000円ということです。
あまり減らすと支障を来すかもしれないので、今回は、設定値を200L⇒180Lに変更します。(本当は、160Lでもいいような気もしますが・・・・)
180L×60日(2ヶ月)=10,800L
10,800L×0.5円=5,400円
5,400×2世帯=10,800円
12,000円(200Lの場合)ー10,800円(180Lの場合)=1,200円
2ヶ月で1,200円の水道料金の削減ということになります。
160Lに設定すると2,400円の削減になりますが、とりあえず、180Lの設定で様子をみることにします。
お風呂のシャワーの節水
これは人によってシャワーの使い方が違うので一律に考えることはできないですが、1人5分くらいはシャワーを流しているんですかねぇ。もっと使ってそうですが、とりあえず、1人5分のシャワー使用と考えます。
まず、シャワーの流量を調査します。
5秒間で出るシャワーの水を計ったところ0.7Lの水が出ました。
この0.7L×12=8.4Lが、1分間の水量になります。
1人5分シャワーを使用すると5分×8.4L=42Lで、それに二世帯分の6人を掛けると252Lが1日のシャワー使用量です。
252L×60日(2ヶ月)=15,120Lを2ヶ月で使用していることになります。
15,120L×0.5円=7,560円が2ヶ月分のシャワーの水道料金です。
今回、毎分8.4Lの水量なのをバルブを調整して、6Lにしました。
5分×6L=30L(1人分)
30L(1人分)×6人=180L(1日分)
180L(1日分)×60日(2ヶ月)=10,800L(2ヶ月分)
10,800L(2ヶ月分)×0.5円(単価)=5,400円
7,560円(水量8.4L/分)ー5,400円(水量6L/分)=2,160円
2ヶ月で2,160円の水道料金の削減ということになります。
キッチンの節水
ここは水の使用量が分かりにくい部分なんですが、でも1日でトータル20分くらいは水を流しているかもしれないですね。(二世帯分で)
とりあえず、まずは蛇口の流量を調査します。
5秒間で出るの水の量を計ったところ1.2Lの水が出ました。
前から勢いは強いなぁっと思っていましたが、ちょっと水出過ぎじゃないの?って思ってしまいました。
この1.2L×12=14.4Lが、1分間の水量になります。
1日の使用時間が、20分なので20分×14.4L=288Lが1日のキッチンの水の使用量です。
288L×60日(2ヶ月)=17,280Lを2ヶ月で使用していることになります。
17,280L×0.5円=8,640円が2ヶ月分のキッチンの水道料金です。
今回、毎分14.4Lの水量なのをバルブを調整して、毎分12Lにしました。
20分×12L=240L(1日分)
240L(1日分)×60日(2ヶ月)=14,400(2ヶ月分)
14,400L(2ヶ月分)×0.5円(単価)=7,200円
8,640円(水量14.4L/分)ー7,200円(水量12L/分)=1,440円
2ヶ月で1,440円の水道料金の削減ということになります。
※ちなみにこのバルブメチャクチャ固くて、なかなか回らなかったです。最初は、十円玉で回そうとしていたんですが、固すぎて回らないので、水栓ドライバーを購入しました。
Amazonで500円くらいで販売していたので、お困りの方はどうぞ。こういうのです。
こちらの動画でバルブの調整を詳しく解説していますので、参考にしてみてください。
節水対策まとめ
バルブの調整をして水量を減らす場合、注意点があって、水量を減らしても、水道の使用時間が伸びては意味がないですよね。だからバルブを絞り過ぎるのは、逆効果となる可能性があります。
なので、現状の使用感を維持しつつ、水量を調整することが重要です。ちなみに我が家の場合、私がバルブを調整したことは誰も知りません。(まぁ誰か気づくかもしれないですが・・・)
要するにそういう範囲でやらないければ、水道の使用時間が伸びる可能性があるということです。
子供が成長するにつれて、洒落けづいてくるので、お風呂へ入っている時間も長くなるし、何かとお湯を使うんですよね。年頃のお子さんがいらっしゃるご家庭は一度、節水について考えてみてはいかがでしょうか。
節水対策 補足情報
水道料金の計算方法
水道料金の請求には、水道使用量と下水使用量の2つが合算させて請求されます。また上下水道料金は、全国一律ではなく、地域により異なります。ここでは、私の暮らす愛知県の水道料金をベースに考えていきます。
水道料金の計算
基本料金(2ヶ月間)
配管口径により異なりますが、一般家庭は13mmがほとんどです。(我が家は二世帯住宅なので20mmですが)
口径 13mm:1,375 円
口径 20mm:2,354 円
口径 25mm:3,432 円
水道料金(口径 13~25 まで同料金)
水道の使用量に応じて単価が変わります。基本的には、量が多くなるほど単価も高くなっていきます。
1~12 m³:基本料金に含まれる
13~20 m³:11 円/m³
21~40 m³:169 円/m³
41~60 m³:233 円/m³
61~100 m³:271 円/m³
101~200 m³:304 円/m³
※1㎥=1,000L
実際に例を上げて計算してみます。
口径 20mm で、2 ヶ月間の水道使用量が 80 m³の場合
基本料金 2,354 円+2 ヶ月間の使用量 80 m³×単価 271 円/m³=24,034円
つまり水道料金の請求金額が、24.034 円ということになります。
次に下水道料金の計算方法です。
下水道料金の計算
基本料金(2ヶ月間)
1,232 円 一律
下水料金
水道と同様に量が多くなると単価も上がっていきます。
1~20 m³:基本料金に含まれる
21~40 m³:118 円/m³
41~60 m³:176 円/m³
61~100 m³:196 円/m³
101~200 m³:225 円/m³
ここも水道と同じように例を上げて計算してみます。
2ヶ月の下水使用量が 80m³の場合
(実際は、飲んだり料理に使用したりするので、水道使用量より下水使用量の方が少なくなりますが、ここでは分かりやすく水道と同じにしています。)
基本料金 1,232 円+2 ヶ月の使用量 80 m³×単価 196/m³=16,912 円
つまり下水料金の請求金額が、16,912 円ということになります。
水道料金の請求額は?
水道料金の請求は、水道料金と下水料金を足したものが届きますので、今回の例でいえば、 水道料金 24,034 円+下水料金 16,912 円=40,946円が2ヶ月分の請求額となります。 ちなみに水道、下水料金は、地域によって処理方法が異なるため、金額も異なります。
40,946円÷80㎥=511円/㎥
つまり1,000Lの水を使用すると511円かかるということです。
もう少し分かりやすくすると511円÷1,000L=0.5円/L
水道1Lの価格が0.5円ということですね。
次は具体的に節水方法を考えていきます。
おまけ(他の節水方法の検証)
ここまでは、水の使用量を削減する方法を考えましたが、ここでは、使用した水を再利用できないか、考えてみた結果を書いていきます。
まず住宅からの生活排水
①トイレの水
②お風呂のお湯、シャワー
③洗面所の水
④キッチンの水
⑤屋外の水道の水
この5種類ですね。
使用量は、②>④>①>③>⑤という感じですかね。
この中から、⑤は絶対量が少ないのでリサイクルは考えません。次いで①のトイレの水は、仮に水をきれいにできたとしても再利用する気にはならないので、除外。②お風呂のお湯、シャワー③洗面所の水④キッチンの水の3つに絞られます。
お風呂のお湯、シャワー排水のリサイクルを検討
シャワーは体や頭を洗ったシャンプーやら石鹸が大量に含まれます。
界面活性剤系が多いと思いますので、活性炭でろ過をすればある程度は、その成分を除去することは可能だと思いますが、ちょっと濃すぎるかもしれません。
活性炭を大量に使用しなければならない可能性があるため、逆にコスト高になってしまうので、シャワーは除外。
そうなると湯舟のお湯ということになりますが、これはリサイクルできそうです。
湯舟は、人の皮膚や体の汚れなどがお湯に溶け込んでいますので、殺菌のため、塩素を少し添加して、時間を置けば溶け込んでいる有機分は分解できます。
そのあと活性炭ろ過で残留塩素を分解し、フィルターでろ過をすれば、再利用可能な水になりますね。
少し心配なのは、塩素の添加ですね。濃度を間違えると色々な金属が腐食する可能性がありますので、ご注意ください。それほどハードルは高くないので、あとはやる気次第です。
洗面所排水のリサイクルを検討
次に③洗面所の水です。歯を磨いた水や手や顔を洗った水ですね。
ここもお風呂のシャワーと同様に界面活性剤がかなり高濃度となっていそうなので、リサイクルしたとしてもコスト高になってしまうのでやめておきましょう。また使用量も少ないですし。
キッチン排水のリサイクルを検討
最後に④キッチンの水ですね。食器を洗った水、米のとぎ汁、飲み残し食べ残しの汁などがありますが、ここは分別する必要がありますね。
洗剤を使用している排水はこれまで書いてきたように界面活性剤が多いのでやめておきましょう。できるのは米のとぎ汁ですね。
これは簡単なろ過でほぼ透明な水にすることができます。砂とペットボトルとガーゼがあれば、簡単なろ過ができます。以前、子供に自由研究で作ってみたことがあります。
住宅排水のリサイクル検討のまとめ
こう考えると生活排水をリサイクルするのはなかなか難しいですね。今後、地球環境の影響で極端に水の不足が想定されるのであれば、住宅排水のリサイクルを考えなければならないと思いますが、現状では、できないことはなさそうですが、コストが上がってしまうのでネックですね。
結論としては、現状、水の再利用を考えるのは、米のとぎ汁くらいですね。