この記事を読んで分かること☝
- 30坪以下で完全分離型 二世帯住宅を建てることができるか
- 完全分離型 二世帯住宅に必要な坪数
- おすすめ完全分離型 二世帯住宅の坪数
二世帯住宅を建てるのに大きな土地が必要と思われる方がいらっしゃいますが、実際には必ず大きな土地が必要ということはありません。いわゆる狭小の二世帯住宅です。
狭小二世帯住宅を考えなければならない状況は
- すでに持っている土地が狭い
- コストを抑えて二世帯住宅を建てたい
のいずれかです。「狭小の二世帯住宅ってどうなの?」という疑問にお答えすると、私は狭小の完全分離型 二世帯住宅で10年間暮らしており、特別、問題ありません。
二世帯住宅の場合の狭小は、30~50坪(99~165㎡)で、私が暮らす二世帯住宅は狭小二世帯住宅の中でも少し大きめな約49坪(160㎡)です。
30~50坪と聞くと同居型や部分共有型の二世帯住宅を想像しそうですが、ここで書かせていただくのは、すべて完全分離型の二世帯住宅の話しです。
結論を先に書かせていただくと
- 30坪の二世帯住宅⇒狭すぎるため、おすすめできない
- 40坪の二世帯住宅⇒コストと実用性を兼ね揃えている
- 50坪の二世帯住宅⇒そこそこ自由度はあるが、若干コスト高となる
私のおすすめは、40~50坪の完全分離型 二世帯住宅
この記事では、狭小二世帯住宅の間取りと検討する際のポイントを解説させていただきますので、これから狭小二世帯住宅を検討しようとお考えの方は、ぜひ、最後まで読んでみてください。
2012年にローコストハウスメーカーで二世帯住宅を新築。
二世帯住宅での生活(生活歴10年)しながら、最もローコストで理想の二世帯住宅が、どういうものなのか研究。
実際にローコストハウスメーカーで二世帯住宅を建てた経験とその後の生活の経験を活かし、二世帯住宅の情報を発信中。
一男一女の父親。
30坪以下の完全分離型 二世帯住宅
「30坪で完全分離型の二世帯住宅を建てることはできるの?」という質問をよく見かけますが、30坪(99.3㎡)で二世帯住宅を建てることは可能です。
ただ、正直に言うと狭いです。ここでは実際の間取りを確認しながら、私が二世帯住宅で暮らしている経験も踏まえ解説させていただきます。
<価格イメージ>
- 延床面積30坪×坪単価50万円=1,500万円(ローコスト住宅)
- 延床面積30坪×坪単価100万円=3,000万円(大手HM)
<26坪(84㎡)の完全分離型 二世帯住宅>
『26坪 2階建 東向き』の間取り|間取り集500プラン|「あたりまえ」の間取り集|ミサワホーム
<間取り>
- 1階:2DK
- 2階:1LDK
延床面積:26坪(84㎡)2階建て
ミサワホームの完全分離型 二世帯住宅です。確かに完全分離型ですが、正直、どういう家族構成の方が暮らすのか、よく分からないサイズ感ですね。
1階の洋室(5.25帖)は良いとして、DKの8帖が狭すぎます。2階もLDK以外は、1部屋しかなく家族で暮らす間取りではありません。
この二世帯住宅を選択する利点は、狭い土地でも建築できることですね。30坪の土地でも建築可能です。
ミサワホームは木造アパートの建築も手掛けているため、ミサワホームの狭小二世帯住宅は個人的におすすめですが、この間取りはちょっと狭すぎますね。
後悔しない二世帯住宅を建てるなら【大手HM⇒ミサワホーム】【ローコストHM⇒アイダ設計】 床防音の観点で考えてみた - 大器晩成を信じて
ここでご紹介した間取りは狭すぎますが、ミサワホームは二世帯住宅で不足しがちな収納スペースを確保した間取りも造れるので、大手ハウスメーカーでご検討の方はミサワホームも候補に入れると良さそうです。
40坪の完全分離型 二世帯住宅
完全分離型 二世帯住宅でも40坪の広さがあれば、二世帯が十分に暮らせるスペースを確保できます。二世帯住宅は、どうしても延床面積が大きくなる傾向にあり、建築コストが高額になりがちですが、40坪であれば、普通のサラリーマンの収入でも建てることができます。
<価格イメージ>
- 延床面積40坪×坪単価50万円=2,000万円(ローコスト住宅)
- 延床面積40坪×坪単価100万円=4,000万円(大手HM)
<43坪(143㎡)の完全分離型 二世帯住宅>
<間取り>
- 1階:2LDK
- 2階:2LDK
延床面積:43坪(143㎡)
アイダ設計の完全分離型 二世帯住宅です。1階2階ともに2LDLの間取りですが、子世帯(2階)のLDKは1階より広く造られています。親世帯2人(おじいちゃん、おばあちゃん)と子世帯3人(父親、母親、子供)であれば、十分な広さですが、子世帯の子供が2人の場合は、一部屋不足します。
アイダ設計は、狭小住宅が得意ですでにコンパクトにまとめられた間取りのため、この延床面積でもう一部屋増やすことは難しいです。
子世帯の子供が2人の場合は、次にご紹介する間取りがおすすめです。
<45坪(149㎡)の完全分離型 二世帯住宅>
<間取り>
- 1階:1LDK
- 2階:3LDK
延床面積:45坪(149㎡)
こちらもアイダ設計の完全分離型 二世帯住宅です。1階の親世帯のスペースを少し狭くして、2階の子世帯のスペースを大きく造っています。2階の間取りが3LDKとなっているので、4人家族(父親、母親、子供2人)でも充分に暮らせるスペースです。
1階の寝室が一部屋のみですから、例えばおじいちゃん、おばあちゃんの仲が悪い場合は難しいかもしれないですね。親世帯が1人であれば、まったく問題のない広さです。
個人的にはおすすめの間取りです。二世帯住宅をご検討の方は、アイダ設計は候補に入れておいて間違いないですね。
アイダ設計の二世帯住宅の良さは
- ミサワホームと同様にアパート建築の防音ノウハウを持っている
- 大手ハウスメーカーと比較してローコスト
- 狭小タイプの二世帯住宅が得意
50坪の完全分離型 二世帯住宅
50坪の家と聞くとすごく大きなイメージを持たれるかもしれませんが、完全分離型の二世帯住宅では、特別、大きいというサイズではありません。
50坪を㎡数に直すと約165㎡です。単純に二世帯で割ると一世帯のスペースは、82㎡ほどですね。少し広めのマンションだと100㎡を超えますので大きすぎることはないです。
<価格イメージ>
- 延床面積50坪×坪単価50万円=2,500万円(ローコスト住宅)
- 延床面積50坪×坪単価100万円=5,000万円(大手HM)
<51坪(168㎡)の完全分離型 二世帯住宅>
<間取り>
- 1階:1LDK
- 2階:3LDK
延床面積:51坪(168㎡)
40坪の二世帯住宅を少し大きくした感じですが、収納スペースが多めになっています。各部屋の6帖近くあって充分ですね。
私の暮らす二世帯住宅は子供部屋が4.5帖ですが、思ったよりも狭いです。現在、その部屋は長男(高校1年生)が使用していますが、勉強机とベッドを置いてしまうとスペースがほとんどありません。
完全分離型の二世帯住宅に必要な坪数は?
家族人数 | 使い勝手 | コスト | おすすめ度 | |
---|---|---|---|---|
30坪の二世帯住宅 | (親)1人 (子)3人 | ☆ | ☆ | ☆ |
40坪の二世帯住宅 | (親)2人 (子)4人 | ☆☆☆☆ | ☆☆☆☆ | ☆☆☆☆ |
50坪の二世帯住宅 | (親)2人 (子)4人 | ☆☆☆☆ | ☆☆ | ☆☆☆ |
※(親)=親世帯 (子)=子世帯
30坪で完全分離型の二世帯住宅を建てることはできますが、対応できる間取りに制約が多すぎて、あまりおすすめはできません。特に子世帯にお子さんがいらっしゃる場合は、生活スペースが狭すぎて難しいです。
本当にただ、完全分離型の二世帯住宅を建てたというだけになってしまいます。(その後の生活が心配)
二世帯住宅は、プライバシー対策や防音対策を間取りの工夫で対応するので、狭すぎると自由度が少ないため、40坪以上はほしいところです。
40坪といっても普通の戸建ての平均的な延床面積が30~40坪なので、それより少し大きい狭小タイプの二世帯住宅になります。
狭小タイプの二世帯住宅はコスト面含めメリットがたくさんあるので、個人的にはおすすめです。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
延床面積が40坪以上の完全分離型 二世帯住宅あれば、親世帯と子世帯、両方の生活スペースをしっかり確保できるので、二世帯住宅を極力小さく造りたいという方は、40坪以上で考えると良いです。
二世帯住宅の場合、二世帯分のスペースを確保しなければならなく、つまりは延床面積が大きくなるので、建築コストも高額になりやすいです。
40坪であればコストを抑えながら、生活に不自由のない完全分離型の二世帯住宅を建てることができるので、これから二世帯住宅を検討される方は、40坪を一つの基準として検討してみてはいかがでしょうか。